ニトリ(ニトリホールディングス)の社長である白井俊之氏は、40年ほど前、社員数がまだわずか60人だったニトリ家具に新卒新入社員の第1期生として入社。工学部環境化学専攻だったにもかかわらず、創業者の似鳥昭雄氏(現ニトリHD代表取締役会長)に共感しての入社で、以来、似鳥氏の下で幾多の苦難をともにし、そして2021年2月期には34期連続の増収増益を成し遂げた人物である。
「社長の話を何度か聞く機会があり、積極的に会社のことを知ってもらおうとする姿勢が感じられた」(文系・早慶大クラス)
「社長に質問できる」(文系・早慶大クラス)
社長の魅力だけでなく、そこで働く社員を評価するコメントも多い。「社員が楽しそう」「明るい」というコメントがとても多い。そういう表情は学生に安心感を与えると思う。
「人事の人が楽しそうだった」(文系・中堅私立大)
「人事担当者が底抜けに明るかった」(文系・上位国公立大)
就職人気ランキングの常連
同じく2位の旭化成は、就職人気ランキングの常連企業だ。人気企業の多くは文系学生に偏っているが、旭化成の場合は文理がほぼ同数であることに特徴がある。
コメントを読むと「正直」や「簡潔」という言葉が目立つ。
「何度説明会に出ても違う視点の説明を得られた」(文系・上位私立大)というコメントがあるが、退屈させないトークは頭脳明晰な社員が多いことを証明しているのだろう。
「説明会を多数開催してくれ、質問にも正直に答えていた」(理系・旧帝大クラス)
「すごく頭のキレる方だった」(理系・上位国公立大)
旭化成の「化成」は、化合して別の物質になることを意味し、元々の事業分野は化学や繊維だ。しかし、今日の旭化成は住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療などの多様な事業分野を持っている。
あまり意識されることはないが、スマホ、ノートパソコンのような携帯型情報端末や電気自動車に必須なリチウムイオン電池を開発したのも旭化成。この開発を主導して2019年のノーベル化学賞を受賞したのが吉野彰旭化成名誉フェローだ。今年10月の日本経済新聞「私の履歴書」に登場し、旭化成への入社動機として「野武士のような雰囲気のある企業だと惹かれ、研究職を目指すには魅力的だった」と書いている。吉野博士の入社は1972年のことだが、そういう社風は半世紀が経過した今も受け継がれているようだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら