新年早々、Gmailにログインした多くの人々が、申し込んだ覚えのないツールに直面した。グーグルのAIアシスタント「Gemini(ジェミニ)」が、メールの要約を行うようになっていたのだ。
この変化は2年前の出来事と似たような感覚をもたらした。グーグルは当時、検索結果の上部に「AI Overviews(AIによる概要)」を表示し始めたが、この機能をオフにすることはできなかった。
グーグルの戦術はメタのAI展開手法と重なるもので、インスタグラム、ワッツアップ、メッセンジャーなどのアプリに組み込まれたメタのチャットボット「メタAI」は削除不能なツールとなっている。
重大な影響を及ぼすAIの“乗っ取り”
AIによる乗っ取りともいえるこの状況は、微妙ながらも重大な影響を及ぼしている。インターネットは今、使う人によって見え方が異なり始めている。利用者とチャットボットとの会話内容に応じて、広告やアドバイスがパーソナライズされて表示されるようになったためだ。そして通常、そのような機能を「オフ」にするスイッチは用意されていない。
AIの使用を人々に押し付けるテック業界の戦略は、多くのユーザーの声に反するものだ。ピュー・リサーチ・センターによる昨年春のアンケート調査によると、アメリカでは日常的なAIの使用について期待よりも不安が上回っており、AIの使われ方をもっと制御できるようにしたいという回答が多数を占めた。
一方、グーグルはある声明の中で、AIを活用した検索はより有用だと人々は受け止めており、結果として検索件数が増えていると述べた。同社はさらに、グーグル検索ではAI生成結果を取り除く「ウェブ」タブという機能を提供しているが、検索のごく一部でしか利用されていない、と付け加えている。
メタは、同社が運営する各種アプリ全体にわたって「メタAIと触れ合うか」を選択できるようにしていると述べている。ただ、AIアシスタントはインスタグラムを含むいくつかのアプリで検索ツールの一部となっているため、ほとんどの利用者にとってAIとの関わりを避けるのは難しい。


















