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「子どもが嫌い」「憎しみさえわく」
年間1500件以上の相談を受けている中で、似たような相談をしばしば受けます。「子どもが嫌い」「憎しみさえわく」といった、イライラレベルを超えた状況にある人は、最近は増加傾向にあるように感じます。そこまでではなくても、自分はもしかしたら「毒親ではないか」と疑う方まで含めると、実数はかなりの数になると思われます。
そもそも「毒親」とは、どういう意味なのでしょうか。NHKでも特集されるほど、この言葉はよく使われているようですが、もともとこの言葉は1989年にアメリカの専門家が使用したtoxic parents(有毒な親)の訳語として当てはめられた言葉のようで、実態としては「過干渉」「暴言・暴力」「親優先のネグレクト」をする親とされています。実際は、この程度が甚だしい場合に指すと思いますが、いずれにせよ「毒親」とは大変刺激的な言葉です。
一方で、厚生労働省の最近の調査によると、児童相談所が対応した「18歳未満の子どもへの虐待」は30年連続で増加しており、2020年度は20万件を超え、過去最高となっています。30年連続で上昇していることから、厚生労働省は新型コロナの影響との関係は見られないとしていますが、昨年は大規模な一斉休校などがあり、児童相談所が対応していない隠れた問題があると予測する専門家もいます。
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