アメリカの高校生が学ぶ「自分のお金を守る」方法 詐欺の手法、個人情報やパスワード管理まで…

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「痛い目に遭わないためのお金の教養」、身につけていますか?(写真:Graphs / PIXTA)
2022年度からスタートする新学習指導要領では、資産形成教育の一環として「投資信託」の授業が「家庭科」で導入される。他方、かねて学生に対して「お金」の教育を行ってきたアメリカでは、「投資信託」などのお金の「増やし方」だけではなく、なんと「金融詐欺」にだまされない方法などの、「痛い目に遭わないためのお金の教養」も学ぶという。
悪質な投資・預金の勧誘などは日本でも横行し、日に日に手口の巧妙さが高まっている。「うまい話」にだまされないために、どのようなところに気をつければよいか。『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』からその心得をお伝えする。

世の中に「うまい話」は存在しない

いつでも誰かが、あなたのお金を自分のものにしようとしている。しかし大抵の場合、それは犯罪ではない。

何かを売る店はすべて、あなたのお金を自分のものにしようとしているが、買うかどうかはあなたが決めることができる。あなたがお金を払って商品やサービスを買うのは、その金額よりも商品やサービスのほうが価値はあると考えたからだ。これで売り手と買い手の双方がハッピーになれる。

しかし残念ながら、中にはこのルールを守らない人たちもいる。彼らはあなたを陥れ、あなたからお金を盗む。これを意図的、かつ組織的に行うのがいわゆる「詐欺」だ。

詐欺の手口は巧妙で、詐欺と気づかないものも多い。あなたを信頼させてだまし取ることもあれば、脅し取ることもある。しかも、犯罪者たちはテクノロジーの進歩も味方につけ、詐欺の手口をつねに洗練させているのだ。

詐欺の被害を確実に避けられる方法は存在しない。とはいえ、よくある詐欺の手口を知っておけば、いざというときに自分を守ることができるだろう。

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