なぜmoneyは不可算?頭悩ます「英語の謎」解消法

ポイントは「数」と「量」の概念を押さえること

今回は「可算名詞」と「不可算名詞」の使い分けについて解説します(写真:bee/PIXTA)
英語を身につけるためには避けて通れない英文法の学習ですが、英文法の存在する理由やそれが成立した背景を知ると、より理解が進みます。リクルートが主催するネット講義サービス「スタディサプリ」で教鞭をとり、新著『話すための英文法ハック100』を上梓した人気講師の肘井学氏が、今回は「可算名詞・不可算名詞」について解説します。
前回:英語学ぶ人が悩む「助動詞」微妙な使い分けのコツ
前々回:知ると深い!英語が「過去形で丁寧表現」を表す訳

名詞を数えられる名詞数えられない名詞に分類したとき、前者を可算名詞と言い、後者を不可算名詞と言います。

英語学習を始めたころに、私が不可算名詞のことをいまいち理解できなかったのは、不可算名詞を「数えられない名詞」と否定的に定義しているだけで、実像が全然つかめなかったせいでした。不可算名詞が「数えられない名詞」というのはわかったものの、じゃあどんな名詞なのだと思ったものです。今回は名詞に関する英文法のハックをご紹介します。

上の疑問に答えると、不可算名詞とは、ずばり量でとらえる名詞になります。これがわかると、すべてがつながってきます。

例えば、可算名詞の「多い・少ない」はmany、fewで表して、不可算名詞の「多い・少ない」はmuch、littleで表すと言われます。これはなぜかというと、manyやfewは「数の多い・少ない」を表すので、可算名詞に使います。

一方で、muchやlittleは「量の多い・少ない」を表すので、不可算名詞に使うのです。品詞は副詞になりますが、Thank you very much.と感謝を量で表す表現を考えればわかるでしょう。それでは、不可算名詞の正体がつかめたことで、具体的な1つ1つの不可算名詞を見ていきましょう。

ハック① money がなぜ数えられない名詞になるか

可算名詞の代表例に、money「お金」がありますが、そもそもmoney「お金」が数えられないと言われても、日本人の感覚であれば納得できないでしょう。なぜならば、5円玉や10円玉は1枚、2枚と数え、千円札や一万円札も1枚、2枚と数えるからです

実はこの5円玉や10円玉、あるいは千円札や一万円札は、厳密には英語のmoneyではありません。5円玉や10円玉は「硬貨」なので英語ではcoinです。千円札や一万円札は「紙幣」なので英語ではbillです。

では、moneyの正体とはいったい何か?

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