なぜmoneyは不可算?頭悩ます「英語の謎」解消法 ポイントは「数」と「量」の概念を押さえること
名詞を数えられる名詞と数えられない名詞に分類したとき、前者を可算名詞と言い、後者を不可算名詞と言います。
英語学習を始めたころに、私が不可算名詞のことをいまいち理解できなかったのは、不可算名詞を「数えられない名詞」と否定的に定義しているだけで、実像が全然つかめなかったせいでした。不可算名詞が「数えられない名詞」というのはわかったものの、じゃあどんな名詞なのだと思ったものです。今回は名詞に関する英文法のハックをご紹介します。
上の疑問に答えると、不可算名詞とは、ずばり量でとらえる名詞になります。これがわかると、すべてがつながってきます。
例えば、可算名詞の「多い・少ない」はmany、fewで表して、不可算名詞の「多い・少ない」はmuch、littleで表すと言われます。これはなぜかというと、manyやfewは「数の多い・少ない」を表すので、可算名詞に使います。
一方で、muchやlittleは「量の多い・少ない」を表すので、不可算名詞に使うのです。品詞は副詞になりますが、Thank you very much.と感謝を量で表す表現を考えればわかるでしょう。それでは、不可算名詞の正体がつかめたことで、具体的な1つ1つの不可算名詞を見ていきましょう。
ハック① money がなぜ数えられない名詞になるか
不可算名詞の代表例に、money「お金」がありますが、そもそもmoney「お金」が数えられないと言われても、日本人の感覚であれば納得できないでしょう。なぜならば、5円玉や10円玉は1枚、2枚と数え、千円札や一万円札も1枚、2枚と数えるからです
実はこの5円玉や10円玉、あるいは千円札や一万円札は、厳密には英語のmoneyではありません。5円玉や10円玉は「硬貨」なので英語ではcoinです。千円札や一万円札は「紙幣」なので英語ではbillです。
では、moneyの正体とはいったい何か?
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