「人生に行き詰まったら銭湯」を勧める5つの理由 「お金に頼らず人生を楽しくする」完璧な場所

✎ 1〜 ✎ 18 ✎ 19 ✎ 20 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
真夏の銭湯後の最大の楽しみは、近所の酒屋で氷アイスを買って帰ること!(写真:筆者提供)
疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第19回をお届けします。

銭湯ほど「パーフェクト」な場所はない

前々回、近所の銭湯にて、わが半世紀を超える人生最大の試練(大げさ)に直面した話を書いたら、案外多くの方に読んでいただいたようで、近所のオシャレカフェのお姉さんからも「銭湯の記事読みました!」などと言われたりして、誠にありがたいことである。

稲垣えみ子氏による連載19回目です。

だが一方で、失敗談であったが故に、もしかすると「銭湯怖い……」などという誤解を生んでやしないかと気になって仕方がない。

というのも、あの「事件」以来、銭湯デビューをなんとか成功させるべく地道に頑張り、しかしイザやってみたら拍子抜けするほどすぐに居心地が良くなっちゃって、今や押しも押されもせぬ超ヘビーユーザーとなった身からするとですね、なぜこんなスンバラシイものを今まで知らずに生きてきたのかと後悔しきりなのだ。

これまでだってスンバラシイ所へはそこそこ行ったつもりでいた。遊ぶ場所、泊まる場所、食べる場所、買う場所……豊かな現代には「楽しそうな場所」は数限りなくありますからネ。だがそのどれを取っても、これほどパーフェクトな場所をいまだかつて私は知らない。

何しろ銭湯とは、ただ「楽しい」とか「美味しい」とか「欲しいものがいっぱい!」などという、すなわち一時の娯楽を提供するだけの場所ではないのである。

次ページ「スーパー銭湯」とは違う魅力
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事