「自分ファースト」から「他人ファースト」へ
家がいくら小さくたって、そう小さすぎて生活必需品すら手放さなきゃならなくたって、「町がわが家」と考えればむしろ豪邸じゃないか! ……という画期的アイデアを思いついたものの、そのためには「ご近所づきあい」という人生で初めて直面する試練をくぐりぬけなければならぬという容赦ない現実に直面し、いきなり四苦八苦……という話を、過去2回にわたって書かせていただいた。
そうなのだ。これはまさしく、これまで50年も生きてきてまったく考えたこともない、人生初の事態だったのであります。
何しろ私が生まれてこのかたずっと目指してきたのは、身もフタもない言い方をすれば「他人様に一目置かれるワタシ」になることだった。その夢を叶えるために、いい学校を出ていい会社に入り、競争に取り残されぬよう自分なりに頑張ってきた。
人よりもワンランク上の位置に自分を置き、自分の好きなように振る舞い、周囲からチヤホヤされる……それが理想のワタシだったのである。
それが、今やどうか。



















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