20人に1人の割合でいるといわれる「サイコパス」。彼らはなぜ、どのように職場を「生き地獄」にしてしまうのか?

サイコパスはどこにでもいる
あなたの上司はサイコパスだろうか? 隣の課のあいつは? 勤務先のオーナーの女性は? 顧客の何人かはサイコパスだろうか? 取引先はどうだろう?
あなたの職場には、少なくとも20人に1人の割合でサイコパスがいる。介護や看護や教職など他人の世話や指導に当たる人、非営利団体で働いている人、あるいは環境や貧困などの世界的難題に取り組むことを理念に掲げている組織で働いている人のなかにサイコパスなどいるはずがないと、あなたは思うかもしれない。
だが、そうではない。サイコパスはどこにでもいる。
本書では、妄想や被害妄想(パラノイア)などの症状に苦しむ精神疾患の人について述べるわけではない。
とりあげるのは、あくまでも「サイコパス」、すなわち他人にいっさい共感をもたず、自分が利益を得られるのであればあなたが生きようが死のうが知ったことではない人たちだ。
「サイコパス」という言葉からは、悪名高い殺人鬼や凶悪犯を連想するかもしれないが、現実のサイコパスはもっと狡猾(こうかつ)で目立たないようにしているので、見分けがつきにくい。
上司や同僚、取引先や顧客など役職や立場を問わず、サイコパスは職場の身近なところにいる。こいつはサイコパスだと察するのはむずかしいのに、彼らは公私を問わず、あなたの人生のみならず勤務先の組織全体にも多大な影響を及ぼしかねない。
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