中学受験の勉強に限らず、勉強全般に言えることに次のことがあります。それは、「すべての問題を解く必要があるのだろうか?」ということです。
塾から宿題を出されて、すべて解くことを要求される場合は仕方ありません。ですが、復習する、テスト勉強するといったことは、個人の自由です。しかし、「テスト範囲をすみずみまでくまなく勉強しなければならない」という気持ちを持っているとしたら、大変なことになります(しかもありがちです)。
勉強は定着させるために複数回、繰り返しの作業が必要です。範囲のすべてをやっていたら、いくら時間があっても足りません。ですから、何を捨てていくのかということを考えます。
これを別の言葉で表現すると、「重要ではない、優先度が低いものはやらない」ということになります。
例えば、(1)から(30)まである計算問題をすべて行う時間がない場合どうするでしょうか。捨てるという発想がないと(1)から順に始めて(15)で時間切れということになりかねません。後半に重要な問題があった場合、やらないことになってしまいます。
そこで、奇数番号のみ、偶数番号のみを行うということに切り替え、半分をはじめから捨ててしまいます。(1)と(2)、(3)と(4)が同じタイプの問題で構成される傾向があるため、このように量が半分になっても、学びの質は変わらないことがあります。また、基礎、応用、発展とあれば、難易度が高い「発展」を捨てていく方法もあります。これも「捨てる」ということです。
いずれにしても、時間がない中で最大効果を出すためには「不要なもの、優先度の低いものは捨てる」ということが必要になります。
効果的に集中するために分散する
勉強する際、まとまった時間で勉強するほうが効率的であるという面もありますが、誰しも、そう集中力が長く続くものではありません。
ところが、できるビジネスマンやできる子たちはそこを心得ています。長く集中することが難しいことをわかっていて、やることを分散するのです。例えば、30分かかることを、10分ずつ3回に分解し、その10分をバラバラの時間に設定します。
子どもの勉強でいえば、30分で6ページやる予定であれば、10分で2ページやる時間を3つ作ります。
この方法であれば、短い時間で終わるため、やる気につながることと、集中力が高まるという2つの効果が期待されます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら