思春期の子に手こずる親は本質を押さえていない 「干渉しない」は投げやりになることではない

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子どもが思春期や反抗期のときに「干渉しない」「手放す」とよく聞くけれど実践するのは難しい……(写真:Ushico/PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

中学2年生の息子がいます。多くの中学生がそうかもしれませんが、自主的に勉強しない、ゲームやスマホばかりやっている日々です。「勉強しなさい」「ゲームはもういいかげんにしなさい」といさめてもまったく効果がなく、さまざまな方に教育相談をしてきました。そのときに必ず言われる言葉が、「親は勉強には干渉しないように」「子どもを手放すように」でした。しかし、実行しても一向に子どもは変わりません。今後どうしたらいいのでしょうか。
(仮名:山本さん)

本当の意味の「干渉しない」「手放す」とは?

「子どもが中学生にもなれば、思春期や反抗期になることが多いため、親は子どもに干渉しないほうがいいですよ」というフレーズは確かによく聞くところです。筆者も、毎年2000件以上の子育て、教育相談を受けていますが、「干渉しない」「手放す」というキーワードを使って回答することがしばしばあります。

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しかし、「干渉しないでください」「手放してください」と言われ、単にそれを実践しても効果がない場合が少なくありません。なぜなら、「干渉・手放す」という言葉だけでは、正確にその意味や背景が表現できておらず、単に表面的に「関わらない」という状態を作るだけで終わってしまうことがあるからです。

そこで、これまで同種の相談を受けた中で多かった「手放しても子どもが変化しない3つの理由」についてお伝えします。理由がわかれば、今後の参考になるかもしれません。

次ページ干渉しない、手放しても子どもが変化しない3つの理由
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