「仕事が終わらないから休めない→休まないから疲れる→疲れるから効率が落ちる…」負のループを断ち切る"戦略的休暇"という考え方
メンタルヘルスの専門家である筆者が、休むほど成果が出る「戦略的休暇」の考え方を提唱します(写真:kouta/PIXTA)
「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てます」「睡眠時間2~4時間」。そう発言し、身を粉にして働く高市早苗首相の姿に、頼もしさを感じる人は少なくないかもしれません。
しかし、適切に休暇を取る人のほうが、長時間労働する人より生産性が高いということが、科学的にも明らかになっています。「休まず働くのは美徳」「休むと迷惑をかける」といった思い込みが、あなたと、あなたが率いるチームの成果を奪っているとしたら――?
新著『戦略的休暇 休むほど成果が出る新しい働き方』を上梓した船見敏子氏が、休暇が生産性を高める理由、あなたが休めない要因、適切な休暇の取り方などについて、3回にわたってお届けします。
働き方改革が進まない本当の理由
私は、メンタルヘルスの専門家として、これまでに約1000社の支援をしてきました。どの職場も働き方改革を掲げています。しかし現実は思ったように進んでいません。
業務量が変わらないのに残業制限をしているので、仕事が終わらず社員がこっそり残業をしている。部下に残業させられないからと、リーダーがメンバーの仕事を巻き取って長時間働く。年次有給休暇を5日取ることが義務になったものの、メンバーの疲労度は増すばかり……。
「改革」どころか「改悪」になってしまっているケースをよく見ます。
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