この1文字で「論語と算盤」の精神がわかる! 3分で解説!なぜ、いま「渋沢栄一」なのか?
100年読み継がれる商売繁盛の指南書
渋沢栄一といえば実に500社ほどの会社の設立に関与したシリアル・アントレプレナーで、「日本の資本主義の父」と言われています。その彼が行った講演を1冊にまとめた本が『論語と算盤』です。100年も前に出版された本が、いまなお多くの経営者、ビジネスパーソンの座右の書として読み継がれています。
「論語」は、中国春秋時代の思想家だった孔子と弟子の会話を記したもので、孔子の名言集といってもいいでしょう。人としての物事の考え方や道徳などについて述べているもので、聞けば知っている言葉がいくつもあると思います。たとえば、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」は、「温故知新」という四字成語で広く知られています。
一方、「算盤」は商売のことを指しています。そもそも商売は、他のライバルを出し抜いたり、さまざまな駆け引きが行われたりする、まさに「生き馬の目を抜く」世界ですが、だからといって何をしてもいいというわけではありません。
渋沢栄一は、『論語と算盤』を通じて、「道義を伴った利益を追求しなさい」と言ったのです。それと同時に、「公益を大事にせよ」とも言っています。
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