渋沢栄一が「自分の未来に悩む30代」に贈る言葉 折れそうな心を支え続ける「大丈夫の試金石」
安定した生活が生涯続くかは誰にもわからない
社会人になったばかりの頃は、「僕は、私は、この会社でこんなことをしたい」という期待に満ちた気持ちでキャリアをスタートさせたことでしょう。ところが、社会人も10年目になると、夢よりも現実が先に立つと思います。
なかなか変えられない過去の慣行、上意下達で行われる命令系統、ややこしい人間関係、頭が固く自己保身に一所懸命な上司、無駄な同調圧力……。
これらに絡めとられ、徐々に組織の論理に巻き込まれてしまいます。それも、組織の規模が大きくなればなるほど、この傾向が強まっていきます。
もちろん、いまの会社が嫌なら辞めて新天地を探せばいいのでしょうが、転職には勇気が必要です。もし、いまの職場は夢がないけれども生活が安定していれば、ますます転職する勇気は萎えてしまうでしょう。
でも、よく考えてみてください。いま、安定していると思っている場所は、本当に安定しているのでしょうか。
違いますよね。会社は大企業でも、いつリストラされるかわかりません。M&Aによって人員が削減されるケースもあります。かつて大手都市銀行に入行して一生安泰と考えていた人も、その後、メガバンクが形成される過程において、大勢が首を切られました。
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