例えば次のような原因が考えられます。
→ 子育てに絶対の正解はないのですが、正解があると思ってしまう
(2)自分の考えに自信が持てない
→ 権威的情報(メディアに記載された情報、著名人、学者による発言など)が絶対的に正しいと思い込んでしまう
(3)焦りを感じてしまう
→ ほかの子、兄弟姉妹間で「比較」をしてしまうことで焦りの感情が出てきて、なんとかしたいという気持ちで、わらにもすがる思いになってしまう
ほかにもさまざまな原因があるでしょうが、このような状況に陥ることはそれほど珍しいことではありません。しかし、だからといってそのまま振り回された状態でいいわけではないでしょうから、浅野さんには、次のようなことを提案します。
自分の価値観を大切にする
浅野さんは今、直接的には情報に振り回されているわけですが、実際は、他人の価値観に振り回されている可能性があります。
例えば、自分は「褒めて伸ばす」ことがいいと考えていても、子どもは厳しく育てるべきだという価値観を持っている人から「子どもは褒めて育ててはいけない」という情報を受け取ると、自分の価値観が間違っているのではないかと思ってしまうということです。
つまり、自分の価値観を抑えて、他人の価値観を優先してしまうということです。そうすると、自分の中では「もやもや感」が残り、さらにまた新たな情報を求めてしまうこともあります。
筆者がこれまで数多くの講演会や子育て・教育相談を受けてきた経験からも、このようなケースに陥っている方はかなり多いことを実感しています。
では、具体的にはどうしたらいいでしょうか。言葉で語るほど簡単ではないのですが、次に挙げるアプローチを実践してみて、成果が出たというケースがいくつもありますので、それをご紹介します。
<あふれる情報に振り回されず、自分軸で判断できる3つのアプローチ>
改めて言われるまでもないと思うかもしれませんが、意外と忘れてしまっているかもしれません。価値観にはそもそも正解がないため、自分はどう思うか、自分はどう感じるかというだけの話です。一方で、他人が自分の価値観と異なるからといって、否定する必要もありません。そもそも異なっていることが自然な状態です。人の価値観に無理に合わせる必要もありませんし、自分の価値観を人に強要する必要もありません。
例えば、中学受験をする家庭とそうでない家庭では、中学進学に対する価値観が異なっています。しかし、周囲がそうするからという理由で合わせてしまうと、後々後悔することもあります。価値観に正解がない以上、自分の価値観がどこにあるのかを見つめてみてください。
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