就活は「オンラインで成果」が求められる時代だ

企業はオンライン・インターンシップに手応え

分割前のワークスアプリケーションズのインターンシップは有名で、2016年に公開された就活を題材にした映画『インターン!』のモデルにもなっている。大学3年生を対象にした夏季インターンシップを実施し、2週間以上にわたるワークショップ形式で、個人で課題に取り組みプログラミングまで行う。そして優秀者には3年間であればいつでも入社を約束する「入社パス」を与える制度もあった。

今回実施した3日間のオンラインインターンシップは、ワークスアプリケーションズの方法の長所を生かしながら、オンラインに合わせた形にアレンジされている。

特徴は、ワークショップ形式はそのままに、個人ワークとグループワークを組み合わせたことだ。解決すべき課題に対して、1日目は個人ワークで取り組み、2~3日目は、4~6人程度のチームで与えられた課題に取り組み、発表まで行う。

WHI社のインターンシップで採り入れている「カタログ」。このシートに沿って課題解決策を探る (写真:WHI)

「グループワークを入れたのは、チーム全体でアウトプットを高めていける人材を求めているから。また、オンラインで個人ワークだけだと自宅でひたすら作業するだけなので、モチベーションの維持が難しいと考えた」と、同社人事部門の池田森氏はその意図を説明する。前もって個人で考えておくことで、グループワークでスムーズに議論できるメリットもあるという。

ワークショップでは、「カタログ」というワークスアプリケーションズ時代から使っている独自のシートを採り入れている。これは課題解決をするうえで考えるべき項目を示した、思考するためのフォーマットで、通常業務でも使っている。これに沿って課題解決をすることで、解決策を導き出しやすくなるし、入社後の業務の体験にもつながる。

また、人事担当者だけでなく、製品開発やインフラ構築に携わっているエンジニアが参加し、議論をしている中身や進めているシステム・プログラムについてフィードバックをする時間を複数回設けている。

オンラインが勝る点も

「多忙な開発部隊の仕事を止めることになるが、実際の現場のスタッフがきちんと入って、時には厳しいことも言うことで学生たちに実務を味わってもらえる」(池田氏)

ただ、「オンラインだけだと学生の能力や人柄を見極めにくいのでは?」と、今回のインターンシップでは成績上位者に対する入社パスは出さず、選考優待権を付与するまでにとどめた。この時期の3年生はオンライン説明会に参加するような気持ちで参加する学生も少なくない。評価して内定まで出すと戸惑ってしまうのではという懸念に配慮した。

ただ、エントリー数は想定を大きく上回り、約6000人に上った。その半分近くが地方からの応募だったという。オンライン化で会場まで移動する必要がなくなったため、遠方の学生が参加する選択肢が生まれた。当初、8~9月に7期(1期30人)まで行う予定だったが、9期に増やしたという。

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