(第2回)日本が歩むべきは高度な知識産業への道

(第2回)日本が歩むべきは高度な知識産業への道

前回、アメリカの金融業が急速に回復していること、情報関連産業が過去最高益を記録しつつあることを述べた。情報関連産業から先端IT企業だけをとりだしてみると、信じられないような成長が実現していることがわかる。

グーグルが1月21日に発表した2009年10~12月期決算では、純利益が前年同期比5・2倍の19億7410万ドルとなった。前年同期は金融危機の影響で上場以来初の減益となったため倍率が大きくなっているのだが、この数年間の利益の時系列推移を見ても、下図のとおり、08年第4四半期だけを例外として、確実に伸びている。総資本収益率は14・08%という高さだ。

好調なのはグーグルだけではない。アップル、アマゾン、IBMなどの先端IT企業が、目覚ましい利益増を実現している。

その結果、これらの企業の時価総額は確実に増大している。グーグルの現在の時価総額は約1720億ドルだが、これはトヨタ自動車の約12兆2700億円より3割大きい。トヨタの時価総額は日本最大だから、時価総額で見れば、日本のすべての企業はグーグルに抜かれてしまったわけだ。われわれはこれが意味することの重大さを改めて考えるべきだ。

しかも、グーグルの従業員数は、最近数年間で急成長したとはいえ、いまだに2万人弱だ。それに対してトヨタの従業員数は約32万人である。従業員1人当たりの企業価値で言えば、隔絶的な差が生じてしまったことになる。

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