必修化された「プログラミング教育」の真の目的 学ばせたいのは社会で必須の「論理的思考」
なぜ今、この「論理的思考力」がクローズアップされているのかというと、IT技術のニーズの高まりや、グローバル化していく社会において世界に通用する「ロジカルシンキング」を身につける必要性が高まっていることなどが挙げられるでしょう。
そして、「論理的思考力」は、「まあ、4年生くらいから理解できるだろう」という少々曖昧ともいえる基準によって、小学校高学年から導入することとなったようです。
「分解」「整理」「組み立て」の考え方を身につける
では、この「論理的思考力」というものは、具体的にどのようなもので、なぜ「プログラム」というツールが最適なのでしょうか。
プログラミングになじみのない人には難しく感じるかもしれませんが、実はプログラミングは思ったよりも簡単です。まずは「作りたいもの」を決めて、それを「分解」して順番を「整理」して「組み立てる」、その3つの工程だけ。そして、この「分解」「整理」「組み立て」が、まさしく「論理的思考」なのです。
カレーを調理する例で説明しましょう。
まずは、「カレーを作る」というゴールに向かって、何が必要かを「分解」します。「豚肉」「にんじん」「じゃがいも」「玉ねぎ」「カレールー」といった材料や、「鍋」「おたま」「包丁」といった調理器具などが必要。そして、それをどこに買いに行くか、家にあるもので足りるか、なども考える必要があります。そして、それらの食材を切り、順番どおりに調理し、味付けしていく。作業をリストアップして、優先順位をつけて順番を決めるという工程を経て、やっとカレーという料理ができあがります。
プログラミングもこれと同じで、例えば「ゲームを作る」というゴールに向けて、「分解」「整理」「組み立て」を行っていきます。
カレー作りに慣れている人は、特別に論理的思考を働かせているという意識はないでしょう。同じようにプログラミングも、最初のうちは慣れないかもしれませんが、慣れてくれば自然に「分解」「整理」「組み立て」の考え方ができるようになります。
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