大学入学共通テスト「英語」が問う思考力の正体 これまでの勉強法を変える必要はあるか?

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大事なことは、「助動詞の核心をつかむ」こと。ボクはいつもこういう言い方をしているのですが、「may」を「~かもしれない」と直訳で覚えていたら、こういった問題は解けません。「may」の核心は、「AかもしれないしAじゃないかもしれないし、あえて数字で示すなら “50%”の確率である」ことです。このニュアンスをつかめていれば、上記の問題も難なく解けるでしょう。

文法を学べば新傾向問題は難しくない

ただ、may の「~するかもしれない(しないかもしれない)」という、「50%半々」のイメージに対し、will probably「おそらく~するでしょう」は、もう少し強いイメージがあります。単語帳・熟語帳で「may」の言い換えで「will probably」を提示しているものは、まずないでしょう。

しかしながら、共通テストではmay have to~ もwill probably~も、どちらも「(完全に断定はできないが)十分な可能性がある」という意味で「同じ範囲内、つまり言い換え可能」と提示していることにも注目です。

この言い換え可能なラインは、出題者によって微妙に変わってきます。野球でいえば、審判によって微妙にストライクゾーンが異なったりしますが、それと似たような感覚かもしれません。

この『正解の範囲』を肌感覚でしみ込ませていくためにも、予想問題よりもまずはプレテストの問題にしっかり取り組むことが必要です。

さらに、共通テストでは、第1問のような情報をピンポイントで読み取る設問に加え、「事実」と「意見」を問う設問や「賛成」と「反対」の意見を整理する設問がよく出ると予想されます。そういったことが問われるため、「情報を正確に読み取り、整理する力」がポイントになります。何となく英文を読むのではなく、読みながら情報を整理していくことが大切です。

このときに注目する部分は、「助動詞」「仮定法」、そして「時制」。これらが、「事実」と「意見」を分ける手がかりとなります。

仮定法や時制には助動詞が関係するので、やはりここでも助動詞がキーワードとなってきます。

要は、助動詞や仮定法、時制といった文法をきちんと勉強していれば、新傾向問題は難しくありません。つまり、「共通テストの英語における思考力とは、つまるところ文法力だ」と言ってしまってもいいでしょう。

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