コロナ下でのレジャー「比較的安全」の見極め方 感染症の専門医にポイントを聞いてみた

✎ 1〜 ✎ 39 ✎ 40 ✎ 41 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

となると、気をつけるべきは、会話、せき、くしゃみからの飛沫感染と、共有物に触れることによる接触感染です。新型コロナウイルスでは、ジムで感染クラスターが発生してしまいましたが、これも共有物を介した接触感染が一因です。

飛沫感染を避けるために混雑時の利用は避ける、接触感染を避けるためにマメに手洗い、もしくはアルコール消毒を行う、という基本的な対策を徹底すれば、感染リスクはかなり下げられます。

プールや銭湯に至っては、もともと衛生管理のために次亜塩素酸ナトリウムという消毒薬が使用されており、多少細菌やウイルスが水の中に入ってしまっても、問題ないように管理されています。そもそも大量の水の中に、ほんの少量の飛沫が混ざってしまっても、それが他者への感染を成立させる可能性は極めて低いと思われます。

更衣室で着替えるとき、知人と出くわして言葉を交わすとき、共有物に触れたときに、基本の対策(手洗い、もしくはアルコール消毒、そしてマスク)を怠らなければ、まったく問題ありません。露天風呂なども、混雑していなければ、問題はないでしょう。

また、銭湯やジムでサウナを利用するという方も多いと思います。多くの細菌、ウイルスは高温多湿に弱いため、サウナも問題なさそうですが、反面、サウナは密閉空間です。念のため、他者の飛沫を浴びる可能性がある混雑時(約2メートルの距離をとれないとき)は、避けたほうがいいでしょう。

スポーツなどアウトドアのレジャーは?

屋外のレジャーには、そこまで目くじらを立てる必要はありません。広い空の下で「密閉」はありえないので、「密集」「密接」に気をつければ、飛沫感染のリスクは、かなり低く抑えられるでしょう。

それには、「大人数で集まらない(4〜5人にとどめる)」「真正面から向かい合わない、もしくは十分に距離をとる(約2メートル)」「箸などを共有しない」「同じ食器からものを食べない、飲まない」などの対策が考えられます。

もちろん、情勢に応じて判断しなければいけませんが、政府からの注意勧告や自粛要請が出ていなければ、バーベキュー、ピクニック、海水浴、キャンプ、あるいは単に「公園で遊ぶ」なども問題ないでしょう。

バーベキューでは、食べ物・飲み物は個々で持参し自分のものを食べる、食器は自分のものを使って自分で洗うことで、感染を防ぐことができます。

問題になるとすれば、屋外のレジャーに「出かける道中」や「出かけた先」が異常に混み合っている場合です。

これまで地方の観光地が、都市部からの客でごった返し、地元の人が迷惑しているといったニュースが報じられてきました。屋外とはいえ、「密集」「密接」の中で飛沫が飛び交えば、それだけ感染リスクは高くなります。

次ページ子どもが公園で遊ぶときは
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事