世界規模で広がる「KUMON」の底力

言葉の壁で孤立する日本に鳴らす警鐘

 1954年に公文公が息子毅のために手作りした算数の教材から始まった「公文」は、今では世界48の国と地域に暮らす420万人以上の子どもたちを抱えるまでに拡大し、「KUMON」の名で世界中に知られている。
 前編では、アジアで高まる教育熱を追い風に、国境・人種・世代を超えてKUMONが広がってきたメカニズムについて、アジア・オセアニア公文の北尾健一代表取締役社長に話を聞いた。後編では後編では、海外の教育現場を見てきた同氏が日本に対して抱く危機感、また変革のための提言をご紹介する。
※前編:「高まる教育熱!公文、東南アジア躍進の秘密」はこちら
「日本の子どもたちも頑張ってほしい」と北尾健一社長

世界で孤立する日本

――前編までのお話で、アジアをはじめ世界中の国々が互いに影響を及ぼし合い、KUMONが広がってきたことを実感しました。一方、日本はいかがでしょうか。一般的に、日本は他国との間で影響を及ぼし合うことが少ないように感じます。

はい、日本を起点に海外にKUMONを広げていくというのはとても難しいと感じています。海外に出れば出るほど、言葉の壁もあって、日本の本社からはいろいろなことを海外に伝えきれていません。また、これは私見ですが、自分が海外で仕事をするようになってから感じたのですが、これからの子どもたちにはそんな状況を変えていってほしい。これからの日本の子どもたちが言葉の壁を乗り越えていってくれれば、まだまだ日本には未来がある。私たちの世代から、次の世代、その次の世代になれば、日本は変わるはずです。

日本から海外への留学生が減っているというニュースなどを見ると寂しい気がします。そして日本側ももっと思い切って海外からの留学生を受け入れなくてはいけません。日本はもっと世界とつながっていかないと、これからは生きていけませんから。

世界とつながるために大切なのは、やはり英語です。世界中で発信されている情報のほとんどが英語で書かれているからです。KUMONもアジアのいろいろな国に教室を展開していますが、社員間の共通言語はやはり英語です。最近、タイに行くと、タイ語で書かれた道路標識が少なくなってきています。それは、タイが国を挙げて英語を浸透させようとしているからです。日本ももっと危機感を持たないと、これから大変なことになると思います。

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