世界で孤立する日本
――前編までのお話で、アジアをはじめ世界中の国々が互いに影響を及ぼし合い、KUMONが広がってきたことを実感しました。一方、日本はいかがでしょうか。一般的に、日本は他国との間で影響を及ぼし合うことが少ないように感じます。
はい、日本を起点に海外にKUMONを広げていくというのはとても難しいと感じています。海外に出れば出るほど、言葉の壁もあって、日本の本社からはいろいろなことを海外に伝えきれていません。また、これは私見ですが、自分が海外で仕事をするようになってから感じたのですが、これからの子どもたちにはそんな状況を変えていってほしい。これからの日本の子どもたちが言葉の壁を乗り越えていってくれれば、まだまだ日本には未来がある。私たちの世代から、次の世代、その次の世代になれば、日本は変わるはずです。
日本から海外への留学生が減っているというニュースなどを見ると寂しい気がします。そして日本側ももっと思い切って海外からの留学生を受け入れなくてはいけません。日本はもっと世界とつながっていかないと、これからは生きていけませんから。
世界とつながるために大切なのは、やはり英語です。世界中で発信されている情報のほとんどが英語で書かれているからです。KUMONもアジアのいろいろな国に教室を展開していますが、社員間の共通言語はやはり英語です。最近、タイに行くと、タイ語で書かれた道路標識が少なくなってきています。それは、タイが国を挙げて英語を浸透させようとしているからです。日本ももっと危機感を持たないと、これから大変なことになると思います。
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