日本人は「民度が高い」と言い切るのが難しい訳 6つの国際ランキングを検証して見える真の姿

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新型コロナウイルスの感染者数や死亡者数がなぜ、日本だけ少ないのか。それを「民度」で測るとすると、何がポイントになってくるのだろうか。

<健康な国ランキング>

ブルームバーグが2019年2月に発表した「2019 Healthiest Countory Index(健康な国ランキング)」によると、健康な国は欧州に集中している。

◆健康な国ランキング◆
1.スペイン
2.イタリア
3.アイスランド
4.日本
5.スイス
17.韓国
35.アメリカ
52.中国
(出所:ブルームバーグ)

日本がトップレベルの長寿国であることはよく知られているが、今回の新型コロナウイルスで、同じく長寿国のスペインやイタリアが、パンデミックとなり、高齢者が数多く犠牲となったことと関係が深いはずだ。

日本でも、一部で高齢者施設がコロナのクラスターとなったが、爆発的感染にはならなかった。

日本の「民度」が高いことの証明はない?

こうしてみると、確かにある部分ではアメリカや欧州の国々よりも高い水準のモノもあるが、日本だけが特別に優れていることを的確に示しているものは特にないような気がする。統計は、あくまでもその分析方法によって、また別の結論が導き出されることも多いため、何とも言えないが……。

最も重要なことは新型コロナウイルスの感染者数や死亡者数が他の国に比べて、なぜ日本が少なかったのかを正確に、そして科学的な根拠に基づいて分析することであり、その結果を公にすることだ。それが、今後の第2波、第3波への対応に役立つことであり、また後世に残す貴重なデータとなるはずだ。

岩崎 博充 経済ジャーナリスト

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いわさき ひろみつ / Hiromitsu Iwasaki

雑誌編集者等を経て1982年に独立し、経済、金融などのジャンルに特化したフリーのライター集団「ライトルーム」を設立。雑誌、新聞、単行本などで執筆活動を行うほか、テレビ、ラジオ等のコメンテーターとしても活動している。『老後破綻 改訂版』(廣済堂出版)、『日本人が知らなかったリスクマネー入門』(翔泳社)、『「老後」プアから身をかわす 50歳でも間に合う女の老後サバイバルマネープラン! 』(主婦の友インフォス情報社)など著書多数。
 

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