1.インド……32.3%
2.オーストラリア……31.9%
3.ニュージーランド……29.6%
4.日本……25.3%
5.フランス……24.2%
6.ベルギー……19.1%
7.アイスランド……18.3%
8.フィンランド……18.0%
9.アメリカ……17.3%
10.デンマーク……17.2%
(パワハラの国際比較、出所:ISSP Work Orientation Ⅳ、2015年)
もともと日本はパワハラに対して寛容というか、甘い対応が目立つ。せっかくパワハラに対応する法律を制定しても、罰則規定を設けないなど、「いじめられるほうも悪い」という考え方が根強く残っているのかもしれない。学校内のいじめも昔からあって今も解決しない問題だ。ちなみに、日本の女性へのパワハラは36.7%で世界第3位と高い。
もっとも、日本の場合は、テレビで日常的に漫才やバラエティという形で「いじめの芸」を得意とする芸人が第一線で活躍している。政治などの問題にも、専門家とともに出てきてしばしば「いじめ」とも取れる発言が日常的に存在している。「いじめの芸ではなかった」として評価された志村けんさんのような芸人は少なくなり、そうしたテレビの影響なども、パワハラに関係しているのかもしれない。
「社会的道徳観念のレベル」が高い?
訪日外国人がよく口にすると言われる「日本人の道徳観の高さ」は本当なのだろうか。確かに日本人はキチンと行列を作って、割り込む人が少ないなど、「秩序正しい」面があることは間違いないだろう。
しかし、それは学校教育の問題であって、幼稚園や保育園の頃から、きちんと整列を強制され、毎朝全員が揃って「おはよう」の挨拶をする……。いわば教育のたまものであって、海外ではそんな教育をしている学校は、一部の寄宿学校などを除けば少ない。授業の一環として生徒たちに掃除をさせるのも日本特有と言われる。
ただし、それは見方を変えれば「教師=管理者」にとって都合にいいように教育され続けているとも言えなくはない。太平洋戦争以前の軍隊式教育の名残りを感じる。企業のトップや権力者にとっては、極めて都合のいいおとなしい存在となる素養をつくり、政治家から見れば日本国民は民度が高いといえるかもしれない。香港やアメリカでは、若者が政府や社会に不満があればデモをするのが当たり前なのとは、異質な感じだ。
ちなみに、イギリスのチャリティ機関「チャリティーズ・エイド・ファンデーション(CAF)」が毎年実施している「World Giving Index(人助け指数)」では、日本は125カ国中、最下位。人助け、ボランティア、寄付をしない国民として日本は有名だ。
一方、政治家や政府、公務員などの公的分野での腐敗度を示したデータに「腐敗認識指数(TI=Transparency International調べ)」というのがある。2019年の数値を見てみると、日本は20位となっている。腐敗指数が健全な順位で、第1位はデンマークとなっており、ニュージーランド(2位)、フィンランド(3位)、ドイツ(9位)、オーストラリア、イギリス、カナダ、オーストリア(12位)と続く。ちなみに、アメリカは23位、韓国(39位)、中国(80位)となっている。
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