堀江貴文氏がそれでも宇宙を目指す本当の理由 “ゼロ"からロケットを作り始めた彼の真意
本気で「ロケットを作って飛ばそう」と考えていた
僕がファウンダーとなり、インターステラテクノロジズ(IST)という宇宙ベンチャーを立ち上げたのは、2013年1月だった。
ロケットを開発し、打ち上げサービスを実施する会社だ。それから7年、ISTは弾道飛行を行う観測ロケット「MOMO(モモ)」を開発し、2019年5月4日に打ち上げた「宇宙品質にシフトMOMO3号機」(以下MOMO3号機)が高度100㎞以上の宇宙空間に到達した。
日本の民間企業が民間資金で開発したロケットとしては初めて、世界的に見ても政府系組織以外の民間企業としては9社目の宇宙到達である。これから僕らは、MOMOを使って低価格の「宇宙へものを届けるサービス」を展開していく。
それだけではなく、次なる超小型人工衛星打ち上げロケット、「ZERO」の開発にも着手した。ZEROは「宇宙に行って、そして落ちてくる」観測ロケットではない。地球を回る人工衛星を打ち上げることができる、より大型のロケットだ。
子どもの頃、家にあった百科事典を読んで宇宙に憧れてから、もう30年以上が経った。本気で「ロケットを作って飛ばそう」と考え、動き出してからも14年かかった。でも、まだまだ始まったばかりだ。
打ち上げ実績を積み重ね、もっと仲間を集め、お金も集め、ビジネスを展開し、どんどん宇宙に出ていきたい。地球を離れて太陽系を探検したいし、もっと遠くへ、恒星間空間へと行ってみたい。だから社名に「インターステラ(Interstellar:恒星間)」と入れた。
いや、「行きたい」だけじゃ済まない。「そうしないといけない」のだ。自分は、日本の未来のかなり大きな部分は、宇宙活動をどれぐらい展開できるかにかかっていると本気で思っている。そう、あっちこっちで話しているのだけれど、まだまだ十分にはわかってもらえてはいない。
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