前澤社長の「月旅行」批判する人に欠けた視点

「月に行くなら社員の給料を増やせ」は的外れ

たびたび世間を騒がせる前澤社長だが、今年の動向はいかに(撮影:梅谷秀司)

2019年、正月明けにツイッター上でちょっとした事件が起きた。1月5日にファション通販サイト・ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営する株式会社ZOZO(以下、ゾゾ)の社長、前澤友作氏が100万円を100人に配布するとツイートした。総額1億円のお年玉を配るキャンペーンだ。

応募方法はそのつぶやきをリツイートして前澤氏のアカウントをフォローするだけ。誰でも参加できるキャンペーンだったこともあり、最終的にはお年玉キャンペーンのツイートは500万件以上もリツイートされ、前澤氏のフォロワーも一気に500万人以上増えた。これに関する批判の声はたしかに上がったが、キャンペーンとして考えると大成功と言っていいだろう。

前澤氏は昨年9月にはアメリカの民間企業・スペースX社のロケットで月へ旅行に行くとぶちあげ世界中で話題になった。今ではゾゾの社長よりも「月旅行へ行く人」「ツイッターで1億円を配った人」と説明したほうが通りはいいかもしれない。

これだけ目立つ活動をすれば当然のことながら批判もついて回る。とくに月旅行については数百億円から1000億円も費用が掛かると言われているが、「それだけの金額を払うぐらいなら、社員の給料を上げろ」という声も、ネット上では見かけた。

月旅行の費用をゾゾが払うことはできない

この批判は的を射ているのだろうか。一言で言えば的外れだ。なぜなら「個人のお金と会社のお金は別物」だから、ということになる。前澤氏は個人のお金で月旅行へ行くことを明言しており、個人の財産をどう使おうと本人の自由と一行の説明で終わる話だ。

ただ、この批判はなかなか面白い点があることに気づく。月旅行の費用が仮に1000億円ならば、前澤氏個人は払うことができても、法人としてのゾゾは払うことができない。ゾゾの保有資産は1000億円を大きく下回るからだ。

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