「怒る」と「叱る」の違いを知らない上司の大盲点 なぜ部下を人前で叱る上司ほどダメなのか

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次に、叱る方自身の「気持ち」を伝えます。ここがとても重要です。

「私は、○○さんに期待していたので、今とても残念な気持ちになっています。と同時に本当に失望しています。また会議参加メンバーも、会議ができなくなったことで、全員がとても不快な気持ちになっています」

この上司の気持ちを伝えることにより、若手は自分のしたことを冷静に理解し、多くの人の気持ちを不快にさせてしまったと、ロジカルに受け止めることができます。そのうえで、「どう思いますか?」と聞いてみます。上司の気持ちを伝えられると、若手はそんな気持ちにさせてしまったことに反省が生まれます。その場で「申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉があればそれでOKです。次に遅刻しないためにどうすればいいかを一緒に考えます。

もし、弁明があればここで説明するはずです。電車の遅延、車の渋滞などが理由ならば、そう説明するでしょう。それを受けて、「そういうときはどうすることが必要だと思う?」と聞いてみます。ここから、そのような場面の対策や、遭遇しないための予防策を話し合うことができます。例えば、「大事な会議の時は、30分早く家を出る」などです。

この話し合いで、相手は反省しているので大きく落ち込んでいます。そんなときは、フォローが必要です。慰めの言葉やねぎらい、思いやりの言葉を伝えます。もしも自己開示できるならば、とても有効です。自分自身の失敗談や、「あなたの気持ちは分かる」と共感していることを示すエピソードを話すといいでしょう。

最後は期待で締めることがポイント

「○○さんには、将来こんな仕事をしてもらいたいと期待している」

「今後リーダーになってもらいたいと期待している」

などと言うことで、「叱ってはいるが、見捨ててはいないんだぞ」という気持ちを伝えます。これによって、若手は大きな「安心感」を得られます。

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それを伝えたうえで、最後に、「今後は今日の反省を生かして、遅刻しないよう努力してください」と伝えてみてください。「事実」と「気持ち」を冷静に伝えることで、多くの方に迷惑をかけ、不快な気持ちにさせてしまったことを理解することができます。だからこそ、そこに反省という気持ちが生まれます。

さらにそのうえで、今後の対策を話し合い、フォローと期待を伝えることで、自分のために叱ってくれているということが若手に分かるのです。

自分のために叱ってくれているのが理解できると、相手に対しての信頼を醸成することになります。叱ることでも、実は「信頼関係」が築けるのです。

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アルファポリスビジネス編集部

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