カレーのジャンルがやたら「細分化」している訳

スパイスカレーに続く2020年注目カレーは

刺激的な新ジャンルが続々登場。2020年は何がくるのか。写真はスリランカカレー店「ザ ライオン ロック」のカレー(筆者撮影)

スパイスカレーに、スープカレー、スリランカカレー、ベンガルカレー……。

近年、カレーのジャンルの多様化・細分化が著しい。インドカレーに絞っても圧倒的多数の北インド料理に加え、進境著しい南インド料理、さらには東インド料理(ベンガル料理)や西インド料理の専門店まであって驚かされる。

なぜこうしたカレーの多様化・細分化が進んでいるのか。カレー文化の成熟と言ってしまえばそれまでだが、それにしてもここ何年かで、その動きは加速しているように感じる。

「2006年頃に1つのターニングポイントがあったんです」と話すのが、インドのローカルなカレーが日本でまだほとんど知られていなかった1990年代から、著書などでその魅力を紹介してきた料理研究家・渡辺玲氏だ。

南インド料理ブームがきっかけ

「確かに昔はカレーのジャンルといえば日本のカレー、欧風カレー、インドカレー、そしてその他エスニックカレーといった3~4つぐらいのくくりで語られることがほとんどでした。それが最近はテレビや新聞など大衆向けのメディアでも、スパイスカレーや〇〇インドカレーなど、細分化されたジャンル名を普通に目にするようになりました。

その背景には複合的な要因が考えられますが、インドとその周辺国の料理に関しては、きっかけの大きな1つとなったのが、2006年頃から起こった南インド料理ブームではないでしょうか」(渡辺氏)

南インド料理はそれまで、日本ではほとんど知られない存在だった。しかし2006年頃から、「巷で主流のこってりした北インド料理に比べ、南インド料理はサラッとしていて野菜豊富でヘルシー、色彩豊かで、ごはんで食べる」といった文脈で、雑誌『dancyu』をはじめメディアに取り上げられるようになる。数えるほどしかなかった南インド料理専門店の中から、東京のダバ インディアなど大成功する店も出始める。

以降、南インド料理専門店は年々増えていき、今や都内だけで50店以上もある。

次ページ店を出す側のマインドにも変化
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 不妊治療のリアル
  • 奨学金借りたら人生こうなった
  • ベテラン車両の肖像
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
ANAとJAL、国内線で競り合う復活レースの熾烈
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
富裕層、世代でまったく異なる「お金の使い方」
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
サイゼリヤが「深夜営業廃止」を決断した裏側
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
話題の「30分で絵を描く」秘訣、驚くほど簡単4手順
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
メタバース革命が始まる<br>全解明 暗号資産&NFT

不正流出事件から4年。復活不可能に見えたビットコイン相場は米国主導で活況を取り戻しました。暗号資産を使ったNFTの購入、そしてNFT取引が広がるメタバースにもビジネスの機会が広がっています。日本は暗号資産とどう向き合うのでしょうか。

東洋経済education×ICT