筆者は野球関連のコラムでも「東洋経済オンライン」でご機嫌をうかがっているが、桃月庵白酒は、高校時代まで野球選手だった。
「セカンドと外野を守って、打順は2番と6番。小学校のソフトボール部で県内のタイトル総なめにして。中学校は卓球部で、高校はやっぱり野球やりたいなと思って軟式野球部に入りました。進学校だから、そんな強くないだろう、指導はうるさくないだろうと思って入ったら、優勝はしないけど、大体ベスト8、ベスト4ぐらい入るぐらい。結構強かったんです」
「二塁と外野、2番、6番」。つなぐ野球も強攻もできて、攻守両面で貢献度が高い。この役どころ、落語家白酒のポジションと重なって見える。
今、最も忙しい落語家の一人だ。寄席に出る傍ら、ホール落語や地方での公演も多い。
「それでも年間の高座は650は超えないようにしていますね。喉や気管支が弱くてすぐ咳き込んじゃうので。寄席とホール落語では神経の使い方が違うので、どちらも難しいですね。
私はあまり趣味らしい趣味はないので、休みの日は家でぼーっとしています。昔はお酒も結構飲みましたが、最近はそれほど飲みません。『白酒』という芸名なので、いいお酒をよくいただくんですが、今は弟子がいい酒ばかり飲んでいますよ(笑)」
(文中一部敬称略)
1987年3月 鹿児島県立鶴丸高等学校卒業
1992年4月 早稲田大学社会科学部中退、五街道雲助に弟子入り。五街道はたご。
1995年6月 二つ目に昇進。五街道喜助
1999年2月 北とぴあ若手落語家競演会奨励賞 受賞
2005年5月 第10回 林家彦六賞受賞
2005年9月 真打に昇進、三代目桃月庵白酒襲名。
2008年3月 花形演芸大賞「銀賞」 受賞
2010年3月 花形演芸大賞「金賞」 受賞
2011年 平成22年度国立演芸場花形演芸大賞受賞。
2011年 平成22年度彩の国落語大賞受賞
2018年3月 芸術選奨文部科学大臣新人賞 受賞
「出囃子は長唄からとるのが多いんですが、これは常磐津です。お客さんに勧められました。出だしが何となく『一丁入り』(五代目古今亭志ん生の出囃子)っぽくて、途中で『老松』(三代目古今亭志ん朝の出囃子)っぽくもなるし。うちの師匠も“滑稽話も人情話もどちらでもいける出囃子だからいいんじゃないか”って。使ったのはもちろん私が初めてです」
伝承ホール新春落語会 柳家喬太郎・桃月庵白酒 二人会
2020/1/2(木)渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール (東京都)
2020/1/4(土)江東区文化センター ホール (東京都)
2020/1/6(月)本多劇場 (東京都)
2020/1/10(金)鎌倉芸術館 小ホール (神奈川県)
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