不都合だらけ「強制転勤」はこうして撲滅できる

どんどん声を上げていくしかない

日本企業特有の「メンバーシップ雇用」から起こる無制限な転勤、家族の両立困難をどう解決すればいいのか。中野円佳さん、青野慶久さん、志水静香さんに語ってもらった(撮影:今井康一)
日本企業特有の「メンバーシップ雇用」から起こる無制限な転勤、家族の両立困難。いったいどう解決すればいいのか。そもそも「男性育休」はなぜ”炎上”するのか。
ジャーナリストで『なぜ共働きも専業もしんどいのか 主婦がいないと回らない構造』の著者である中野円佳さん、自身も育休を3回取得したサイボウズ社長の青野慶久さん、元ギャップジャパン人事責任者で現在はFunleash CEO兼代表取締役として企業の人事問題に数多く取り組む志水静香さんが、令和にふさわしいハッピーになれる働き方について3回にわたって語った。

自ら「駐在妻」になって見えた転勤問題

――中野さんは旦那さんの転勤に家族全員が付いていき、シンガポールで「駐在員の妻」の立場になった経験があります。本書タイトルにもある「主婦がいないと回らない構造」について簡単に教えてください。

中野円佳(以下、中野):私は新聞社での勤務後、会社員や研究をしつつジャーナリストとして発信を続けていたところ、2年前に夫の転勤先であるシンガポールに家族で付いていくことになりました。そこで専業主婦の期間を私自身、初めて経験し、国内外含め、転勤であちこち移動されているご家族と触れ合う機会が増えました。このことが、専業主婦を前提とした仕組みの問題について書くきっかけになりました。

この連載の一覧はこちら

転勤問題や男性が育休を取りにくい現状は、日本社会が専業主婦にいろいろと任せてしまったことから発生しているものだと思います。日本の男性に多い長時間労働や終身雇用といった「無限定な働き方」は、家庭で女性が支えているから可能になっている。また子どもの教育に関しても、女性によって支えられる構図が前提となっています。

次ページ海外赴任を命じられて困るのは…
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • あふれる独自性 ニッポンのすごい研究者
  • 憧れから一歩前へ! キャンピングカーのある日常
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
徹底検証「都心vs.郊外」<br>激動 マンション・住宅

在宅勤務の長期化を受け新しい住まいへの需要が急膨張。想定外の事態に供給業者も対応に追われています。2度目の緊急事態宣言発出という状況下、住宅市場はどう変わるのでしょうか。最前線での取り組みを徹底取材しました。

東洋経済education×ICT