ドトールとスターバックスを分析する カフェチェーンはコンビニに食われているか?

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国内のコーヒー消費はあまり伸びていない

今、コーヒーの消費は、コーヒーショップや缶コーヒーだけでなく、セルフスタンド型サービスや家庭用専用機など、新しいサービスや商品によって多様化していることは間違いありません。また団塊の世代のリタイアが本格化、こうしたシニア層がコーヒー消費の牽引役となっているとも考えられます。

ただ、コーヒー市場の規模を示す目安のひとつである「日本のコーヒー 国内消費合計(全日本コーヒー協会)」(右表)によると、ここ数年でコーヒーの国内消費が大幅に伸びているわけではないようです。

その一方で、飲料大手のダイドードリンコは、コンビニのコーヒー市場参入によって主力の缶コーヒーの売り上げが落ち込んでいるという理由で、2014年1月期連結決算の業績予想を下方修正したという報道がありました。

そのほかの飲料メーカーについては、今のところ業績の落ち込みは見られませんが、コーヒーの需要が高まる秋から冬にかけて、缶コーヒーの売り上げに影響が出てくる可能性があります。コンビニのコーヒーと缶コーヒーの価格帯が近いということもあるでしょう。さらには、カフェチェーンについても影響が出る可能性もあるので、次の決算では注意が必要です。

コーヒーは集客という点でも魅力があるので、コンビニ各社は、引き続き、コーヒー販売に力を入れていくのではないかと考えられます。それに対し、カフェチェーンや飲料メーカーがどのような戦略を立てていくのか、非常に興味深いところです。

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小宮 一慶 経営コンサルタント

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こみやかずよし / Kazuyoshi Komiya

小宮コンサルタンツ代表取締役CEO。大企業から中小企業まで、企業規模や業種を問わず、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、講演や新聞・雑誌の執筆、テレビ出演も行う。著書に『「なれる最高の自分」になる方法』『ビジネスマンのための「習慣力」養成講座』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『小宮一慶の「日経新聞」深読み講座』(日本経済新聞出版社)、『株式投資で勝つための指標が1冊でわかる本』(PHPビジネス新書)など。

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