パナソニックとシャープを分析する

「経営の危機」は乗り越えたのか?

今回は、経営再建中のパナソニックとシャープの財務分析を行います。ご存じのように、2社は2012年に巨額赤字を計上し、特にシャープは存亡の危機に立たされていました。以降、大胆なリストラなどの事業改革を行い、2013年4~12月期決算では2社ともに業績が大幅に回復しています。
 すでに「経営の危機」は乗り越えられたのでしょうか? 財務内容を見ながら、2社の現状と先行きを考えていきます。
パナソニックは業績回復で大きく株価も上昇(写真中央は同社の津賀一宏社長、撮影:尾形 文繁)

構造改革と収益アップで持ち直したパナソニック

パナソニックの2013年4~12月期の決算内容から分析していきます。同社の財務諸表は米国方式を採用していますので、少し形式が異なることに注意してください。

まず、損益計算書から収益の状況を見てみますと、業績は格段に回復しています。「売上高」は5兆4396億円から5兆6798億円まで微増にとどまっていますが、売上高原価率(売上原価÷売上高)を1.7%落としたことで、「売上総利益」は1兆3870億円から1兆5445億円まで11%増となりました。

さらに「販売費及び一般管理費」の売上高に対する比率(販管費率)が若干減ったことで、「営業利益」は1219億円から2631億円まで、倍以上も伸びています。最終的な利益である「当社株主に帰属する当期純利益(△は損失)」を見ますと、前年同期は6238億円の赤字を計上していたのが、今期は2430億円の黒字まで回復しました。そして昨年8月末、パナソニックは復配を発表しましたが、業績は順調に回復していると言えます。

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