スタバ、1000店舗達成の次は”全国制覇” スターバックスが最後の空白地「鳥取県」に進出へ

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「鳥取県にはスタバはなくても、スナバ(砂場)はある」――平井伸治知事、自らがそうアピールする鳥取県。今年2月にスターバックスが島根県に進出して以来、全国47都道府県のうち唯一の「スタバ空白地帯」となっていた。だが、その空白が埋められる日が近づいている。スターバックス コーヒー ジャパンの関根純CEOは東洋経済のインタビューに対し、来年にも鳥取県へ出店する意向を明かした。

 同社は9月17日に国内で1000店舗を達成。すでに売上高では国内最大のカフェチェーンにのし上がっている。ただ、主要都市部はカフェチェーン同士の出店競争に加え、セブン-イレブンがセルフ式のドリップ・コーヒー販売に乗り出すなど、業界をめぐる競争環境は厳しさを増している。鳥取県進出のみならず、1000店達成後の成長戦略をどう描くのか。関根CEOに聞いた。


――9月17日に国内1000店舗を達成した。今後の成長戦略は。

 8月にイチローが4000本安打を打ったとき「通過点だ」と言ったが、1000店はスターバックスにとって、まさに通過点だ。ここまで順風満帆にきたが、これから先が大変だぞ、という意味を込めて、昨年は「beyond 1000 store」(1000店を超えて)という社内メッセージを掲げていた。今後は一等地がどんどん埋まり、出店余地は減ってくる。基本的な商品構成は変えないが、それぞれの立地によって成立する店舗モデルを見つける必要がある。

 ビジネス客が多い都心部では11年から大きなテーブルを導入し、より多くの人が座れるように店舗レイアウトを見直している。外食業界で生き残るためには、新しく店を作るよりも、店を守っていくことが必要だ。改装投資には、新規出店にかかる2倍の資金を充てている。都心部以外以外でも、病院やサービスエリア、公園など様々な立地を開拓してきた。企業とのコラボレーションも開始し、999号店目の「四条葛野大路店」(京都市右京区)はメルセデス・ベンツの販売店に併設し、ドライブスルーも設けている。 

さまざまなタイプの店舗展開を推進

また、食べ物やコーヒー豆を販売せず、ドリンクも商品数を絞った「スマートストア」というタイプの店舗を展開している。昨年8月にオープンし た「東京ステーションシティサピアタワー店」や、今年4月にオープンした「グランフロント大阪店」などがそれだ。今 までは飲み物、食べ物、コーヒー豆など、全部が揃わないと「スターバックスじゃない」という感じだった。それでは今後のビジネスは広がらない。

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