物事が続かない人が性格変えても続かない理由 誰と過ごしどこに住みどこで働くかで変わる

拡大
縮小
自然の力は変えられなくても「どの力から影響を受けるか」は選べる(写真:pinstock/iStock)

「成し遂げる」ことについての多くの誤解

本のタイトルからもわかるとおり、『UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」』(ショーン・ヤング 著、児島 修 訳、東洋経済新報社)の著者ショーン・ヤング氏は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部教授。

本書においてはそうしたバックグラウンドに基づき、最新脳科学と心理学によって解き明かされた「脳をだまして結果を出す技術」、すなわち「行動を操る」技法を紹介している。

最初に指摘しているのは、「成し遂げる」ことについて過去に語られてきた多くの誤解についてだ。これは、本書を読み解いていくうえで重要なポイントとなるだろう。

私たちは長いあいだ、「何かをなし遂げたいのなら、自分を変えろ」と教えられてきた。世間の常識も、この問題を解決できていない。たとえば、起業家として成功したいのなら、スティーブ・ジョブズのような天才的な創造力を発揮しなければならない、と考えられている。
しかし、性格を変えるのは簡単ではない。誰にでも、生涯を通して変わらない核となるパーソナリティーがあるからだ。だが安心してほしい。性格を変えなくても、その仕組みを科学的に理解し、自分に合った方法を見つければ、「なし遂げる力」は高められる。
これが、本書の最大のメッセージだ。(「はじめに」より)

ヤング氏は過去15年間にわたり、いくつもの分野の優秀な科学者と共同研究を進めてきた。その結果として突き止めたのが、人がさまざまな状況で行動を続けるためのカギを握る7つの要素、すなわち「心に効く7つの力」だ。

次ページ1つだけでも有効ではあるものの…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT