「夢に向かって頑張る」が科学的にアウトな理由 UCLA医学部教授が教える「意志力不要」の技術
目標を「十分に」小さくする効果
生まれて初めてはしごを登ったときのことを思い出してほしい。登る前は恐かったはずだ。しかし、1段目に足を置き、片手を上げて頭上の段をつかみ、もう一方の足を2段目に置き、さらにもう一方の手で1つ上の段をつかむことで、リズムが生まれ、想像していたほど難しくはないと感じたのではないだろうか。
次の段に集中していれば、下を見ない限り、怖くて身体が動かなくなったりはしない。1歩踏み出すごとに、自信が強まり、いちばん上まで登り続けられる可能性が高まっていく。これが、「目標を小さく刻む力」だ。
はしごの概念そのものは単純だし、ありふれている。だが、それを効果的に実践するのは、思っているよりもはるかに難しい。「大きな目標に到達するには、小さなステップを1つずつ乗り越えていくことが大切」と頭では理解していても、その“小さな”ステップが、実際には大きすぎるケースがほとんどだからだ。
これには理由がある。小さなステップを計画するのは、楽しくないのだ。誰でも、大きな夢を描くほうが楽しい。「来月に参列する結婚式までに5キロやせる」と「今日ジムに行く」のどちらの考えを浮かべることが、ワクワクした気持ちになるだろうか?
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