親なら誰でも、子どもが自分の希望する道に進んで活躍してほしいと思うだろう。だが一方で、子どもの進路や将来について「こういう道に進んでほしい」「あの子にはきっとこの道が向いている」などと期待してしまうこともある。
だが、いくら稚拙であっても子どもには子どもなりの意見があり、考えがある。たとえその“夢”が親の希望するものとは違っても、親が何を言うか、言わないか、どう応援する姿勢をどう見せるかが、その後の子どもの行動を変えていく。家族で「人生計画会議」を行うハワイ在住の家庭の家族会議を取材した。
親は子どもに無用な手出しをしない
「私たちにとって、家族会議はお互いを誤解しないためのもの。生活になくてはならないものですね」と言うのは、ハワイ在住のミキ・ワカイさん。現在ハワイ州の上院議員を務めるグレン・ワカイさんの妻であり、自身もビジネスコンサルティング業を自営する女性だ。
ミキさんは15歳で単身アメリカに移住し、その後もずっとアメリカに暮らしているが、日本生まれの日本育ち。グレンさんは、日系アメリカ人。乳幼児期からずっとハワイでアメリカ人として育ってきた。
いわば国際結婚の2人にとって、「家族のツーカー」は通じない。結婚当初から2人には密な話し合いが欠かせなかった。もちろん、子育て観についてもだ。
父:グレンさん 母:ミキさん 娘:シエラさん(19歳)
家族の課題:娘が自分で目標を作り進める人になってほしい
「アメリカ人の私と日本人のミキとの間で子育て観が違うというよりも、コミュニケーションの方法が違ったのかなと思います。文化の違いを知ることは楽しいですし、ミキは日本人的な優しさや察する力を持っていて、すばらしい母親です。でも子育てについてはアプローチが異なっていて意見を交わすことは多かったですね」とグレンさんは言う。
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