「結婚持続率」が高い地域と低い地域の大差 結婚しやすく、離婚しにくい地域はどこか

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沖縄もかなり特殊です。婚姻率では18位とそこそこ上位にいるにもかかわらず、突出して高い離婚率のせいで、結婚持続率は全国最下位です。つまり、沖縄では結婚はするものの、すぐ離婚し、再婚もするけどまた離婚するという、まさに「結婚が持続しない」土地柄と言えます。

マップにするとわかりやすいですが、東京を含む首都圏(1都3県)と愛知、大阪といった大都市だけが平均を上回っていて、東北、中国、四国、九州地方は結婚持続性が低いということになります。

ただ、生涯未婚率の上昇率のように、すべてが雪国に集中しているわけではなく、東北の秋田・岩手を除けば、すべて西日本のほうに持続性のない県が集中していることがわかります。特に、四国・九州などの南国に顕著です。結婚できない雪国と結婚が続かない南国。なんともうまくいかないものです。

結婚と夫婦関係の継続も大都市中心

こう見ると、結婚して夫婦円満に暮らしたいのなら、東京・名古屋・大阪などの大都市圏に行かざるをえないと考えても仕方がないのではないでしょうか。

若者の東京をはじめとした大都市集中も問題化していますが、その要因は、働き場が大都市に集中しているためでした。しかし、こうしてみると、働き場だけではなく、結婚およびその夫婦関係の継続さえも大都市集中になっているようです。

地方にいたら、「仕事もない」「結婚もできない」。さらには、「やっと結婚したと思っても離婚してしまう」。まさに、三重苦があるわけです。そう考えると、若者の東京一極集中はやむをえないことだと考えます。

若年層の人口流出や出会いが少ないために結婚に苦労している雪国の人たちがいる一方で、結婚はするけれどすぐ離婚してしまう南国の人たち。結婚という形態を「作れない」と悩む人たちのいる地方と、結婚という状態を「壊してしまう」人たちのいる地方は別々なのです。

各地方の行政も、自分のエリアだけで完結させようとしても無理があるのかもしれません。自治体単位ではなく、国単位での出会いやマッチングの機会がないと、結婚はそのうち消滅の危機に陥るのではないでしょうか。

荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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あらかわ かずひさ / Kazuhisa Arakawa

ソロ社会および独身男女の行動や消費を研究する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』(小学館新書)、『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』(ぱる出版)、『「一人で生きる」が当たり前になる社会』(ディスカヴァー携書)(ディスカヴァー携書)、『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、がある。

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