平成とはあらゆるものが失われた時代だった。
前回の記事(『男女の「結婚観」は平成の間でこうも変わった』)では、平成年間で起こった大きな変化についてご紹介し、冒頭のように結論付けました。婚姻数が減り、離婚によって夫婦の数が減り、それに伴い、子どもの出生数も減りました。
一方で、死亡者数が増え、その傾向は今後加速し、日本は多死社会になります。
もちろん、寿命や病気による死亡が大多数ですが、実は平成とは「自殺によって命が失われた時代」であったとも言えます。
明治から平成までの自殺者数
明治後期からの長期自殺率の推移をご覧ください。平成年間の1998年以降、年間自殺者が14年間連続で3万人を超えていました。平成30年間の半分の期間、それだけの自殺者が続いたのです。自殺率で見ても、ここ100年の中で最高記録となったのは平成時代でした。
年間3万人の自殺者のうち、2万人以上が男性です。女性より男性のほうが自殺者が多いというのは、ほぼ世界的に共通する傾向です。日本においても同様ですが、棒グラフで示した男女比で明らかなように、平成以降男女差が拡大し、最大で女性の3倍近くの自殺者が発生しています。
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