「結婚持続率」が高い地域と低い地域の大差

結婚しやすく、離婚しにくい地域はどこか

以前、『青森で16倍!北日本で密かに進む未婚化の怪』という記事で、2015年と1980年の都道府県別生涯未婚率の上昇率を比較したことがあります。男性トップ3は、青森16.47倍、岩手16.25倍、秋田15.03倍と、すべて東北勢が独占しています。一方、女性のトップ3は、北海道5.17倍、富山4.69倍、徳島4.45倍でした。

さらに細かく上昇率のランキングを見てみると、北海道および東北6県に北陸3県と新潟を加えた11地域が男女ともそろって生涯未婚率が大きく伸長していました。

男性ではトップ10に降雪量が多いとされる県が8県(上位より、青森・岩手・秋田・富山・新潟・石川・山形・宮城)、女性でも4県(上位より、北海道・富山・秋田・青森)がランクインしています。

大都市圏のほうが結婚しやすい

2017年の人口動態調査においても、婚姻率のワーストは、秋田1位、岩手2位、山形4位となっています。雪国地方の「結婚できない症候群」は深刻かもしれません。逆に、婚姻率上位を同じ2017年実績で見ると、以下のとおりです。

沖縄を除けば、すべて大都市圏です。つまり、むしろ、大都市圏のほうが結婚しやすいエリアだと言えるのです。

ところが、このように「結婚できない」雪国地方ですが、反対に、離婚率に関しては、おしなべて低い傾向があります。これも、2017年実績から見ると、低離婚率ランキングの上位は、表のように「雪国」地方に占められています。

雪国は、婚姻は少ないのですが、一度結婚すると離婚も少ないのです。離婚率が高いのは、沖縄が圧倒的に1位ですが、大阪も3位です。この2府県に限らず、婚姻率が高いほど離婚率も高くなります。

人口減少や少子化を論じるにあたって、「婚姻数を増やせばなんとかなる」とよく言われます。確かに、あながち間違いではありません。

結婚した夫婦に限った完結出生児数は、ずっと2.0近辺をキープしており、現在でも結婚すれば子ども2人を生んでいるからです。

注意したいのは、婚姻率、離婚率だけを単独で見てしまうと本質が見えなくなってしまう点です。たとえ婚姻率が高くてもその分離婚率も高ければ、結婚している夫婦の数は増えません。一方、婚姻率が低くても離婚率も低ければ、夫婦の数は維持されます。

だからこそ、行政は地域内での婚活パーティーや出会いの場所の提供などに力を入れているわけですが、とはいえ、そう簡単に解決する問題ではないのです。

直視すべき問題とは、婚姻率の低下と離婚率の上昇によって、そもそも婚姻関係を継続している割合が減ってしまっているという事実であり、いうなれば、今や「夫婦形態」は「作られず」「壊されている」状況だからです。

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