乙武洋匡が見た「被害者と加害者」虐殺後の和解

多くの葛藤を経ながらも許し、許された関係

24年前のジェノサイドに巻き込まれた加害者と被害者、両者はそれぞれ大きな傷を抱えていた(写真:hadynyah/iStock)

東アフリカの小国・ルワンダ。タンザニアとの国境付近にある農村地帯キレヘでは、現在でも1994年に起こったジェノサイド(虐殺)の被害者と加害者が同じコミュニティで暮らしている。国民の10~20%が殺害されたという惨劇から24年の月日が流れているが、被害者の心の傷が癒えたとは言いがたく、また加害者も大きな罪悪感に苛まれている。

佐々木和之氏は、NPO「REACH」と連携し、長年にわたって彼らの心のケアに努めてきた「乙武洋匡が見たルワンダ『虐殺から24年後』の今」(2019年2月12日配信)。後編では、多くの葛藤を経ながらも和解に至ったサラビアナさん、タデヨさん、アンドレさんの3人に話を聞いた。

サラビアナさんはジェノサイドの生存者だが、家族はフツ族に殺された。自身の顔の右側には、今もナタで殴られた大きな跡が残る。フツ族のタデヨさん、アンドレさんの2人は加害者として刑務所にも服役し、出所後にサラビアナさんと和解。現在では良好な関係を築いているという。

和解までの道のり

――3人は被害者と加害者という立場でありながら、いまも同じコミュニティで暮らしているそうですね。

向かって右から、サラビアナさん、タデヨさん、アンドレさん

アンドレ:私たちは近くに住んでいて、さまざまな活動を一緒に行っています。養豚組合で一緒に作業をしたり、共同で牛を飼って飼育したり。過去に起こったことは終結しはじめていて、私たちは隣人として協力し合いながら生活しています。

タデヨ:4月にはジェノサイドウィークがあるので、そこであらためて彼女にしてしまったことを悔い、反省します。今は彼女が悲しみに暮れることがないよう、つねに寄り添うように心がけています。

――そうした関係を築けるようになるまでには、大きな壁があったと想像します。

タデヨ:刑務所から出てきたとき、初めてカズ(佐々木氏)の活動を知りました。これはすばらしいと思って参加するようになり、さまざまなワークショップを通じて、自分たちが何をしてしまったのかということと向き合うことができるようになりました。

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