幸せの国ブータンでは障害者も「幸せ」なのか 彼ら彼女らは過酷な環境に置かれている
ブータンにおける障害児の教育の実態
――ブータンにおける障害児はどのような教育を受けているのでしょうか?
ビシュヌ(ABS):わが国には16の特別支援学校があるので、障害のある子どもたちはそこで教育を受けることになります。
――すべての障害児がその特別支援学校で教育を受けている?
ビシュヌ:いえ、障害の程度が軽い子どものみで、そうでない子は通えていないのが現状です。
――ブータンには20の県があるとお聞きしました。自分が住む県に特別支援学校がないというケースも出てきますが、その場合はどうなるのでしょう?
ビシュヌ:残念ながら、現時点では学校には通えていない状況です。
――学校に通えていないということは、何かしら別の手段で教育を受けているのですか?
ビシュヌ:いえ、そうした子どもたちは基本的に家で過ごすことになります。家族が読み書きなどを教えるといったことも、ほとんど行われていません。
――つまり、教育を受けることのできない障害児が多くいる。
ビシュヌ:はい。そこで、そうした状況を改善すべく、2011年に私たちABSが設立されたのです。
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