東大男子が経験する、外見による選別? 男だって、容姿で差別されている

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 アベノミクスでも注目を浴びる「女性の活用」。一見、聞こえのいいこの言葉、実は大きな問題をはらんでいるという。本連載では、そんな「男と女」にかかわるさまざまな問題を、異色の男性ジェンダー論研究者が鋭く斬る。
東大で「リア充」になるのは大変?(撮影:梅谷秀司)

初めまして。東京大学でジェンダー論(男女の社会的な性差や差別を扱う分野)を専門として教えている瀬地山角と申します。区切りを間違えないでくださいね。「せち・さんかく」ではなく、「せちやま・かく」です。国籍は日本人ではなく、関西人です。

私の研究分野はフェミニズムや女性労働などの領域と重なるので、女性研究者が多いのですが、私はその中の特別天然記念物みたいな男性です。もちろん性差別に対する問題意識は強く持っていますが、一方で「それって女だけの問題ちゃうやろ」とか、「女かて共犯者やんか」みたいなツッコミを入れたりもしています。

最近、「女性の活用」が盛んに話題とされていますが、この連載ではそうしたジェンダーにまつわる問題を、ちょっと違う角度から考えてみたいと思っています。ほら、ここでもう「関係ない」と思われたでしょ? そういう男性のみなさんにも関係する、男目線からの話も含めて発信していく予定です。

外見差別?

女性は外見で差別されると言われます。確かに、採用面接のような容姿が意味を持たない場で差別をされることは、許されてはいけません。男性より女性に対して過重に「容姿」の負担がかかってしまっていることは明らかだと思います。

でも今日のお題はそちらではありません。「じゃあ男性は外見で差別されないのか」と、問うてみたいのです。

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