何かにつけ不確実性の高い現代。一生安泰の仕事も、未来永劫つぶれない企業も存在しない。自分の仕事に明日があるのか――それをつねに考えておかないといけない時代だ。 この連載では、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談を募集。外資系金融、コンサル、ライブドア、企業再生コンサルなどを渡り歩き、数多くの業界やスタートアップに精通する塩野誠・経営共創基盤(IGPI)パートナーに、実践的なアドバイスをしてもらう。
【Vol.22】弁護士と公務員と、どちらを選ぶべきですか?
はじめまして。今年、ロースクールを卒業して司法試験に合格した20代の男性です。
司法試験受験後、弁護士事務所への就職活動を行い、大手の渉外事務所から内定をいただきました。しかし、最近、公務員の仕事にも興味を持ち、現在、司法試験合格者向けの国家公務員試験も受験中です。仮に公務員の内定もいただけた場合、弁護士と公務員どちらに進むのがよいか、塩野さんのアドバイスをいただきたくメールいたしました。
私としては、どちらも仕事の内容としては、ロースクールで学んだ法律を生かすことができる魅力的な職場と考えていますが、仕事の内容以外で両者には以下のメリット・デメリットがあると感じています。
まず、弁護士事務所については、組織の規模が小さいので、働き方の自由度が高いと感じております。また、(可能性は非常に小さいですが)パートナーになることができれば、収入面でも非常に魅力的です。
他方、デメリットとしては、パートナーになれない場合、事務所を辞めなければならず、その後のキャリアが不明確であること、またほかの弁護士事務所に移ることができても、収入や仕事の内容が見劣りする可能性があることが挙げられます。
次に、国家公務員については、倒産の可能性がほぼなく、安定性が最大のメリットと思われます。他方、デメリットとしては、大組織の煩わしさというものがあるように思えます。また給料についてもそれほど高くありませんし、世論からの公務員バッシングも気掛かりです。
両者の性格が大きく異なるので、どのような切り口で考えればよいか困っております。何かアドバイスをいただけたら幸いです。
この時期になると聞く曲
南天の実も赤く色づき、肌寒い季節となってきました。企業幹部の方は年始まですでに予定が埋まり、今年もあともうひと踏ん張りという感じでしょうか。ハロウィーンの夜、渋谷は妖怪であふれていましたが、東京八重洲はエージェントスミスとワールドオーダーの仮装ばかりでした。筆者はこの時期になると、どうしてもGunsの「November Rain」を聞いてしまいます。
そんな冷たい雨の降る11月ですが、今回は司法試験に受かり、大手法律事務所から内定をもらったところ、国家公務員という道もあるのではないかと考えてらっしゃる20代の方からのご質問です。
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