34歳「触れ合える」動物園を処す男の快活人生 香川の「しろとり動物園」が教える命の大事さ

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子どものトラやライオンとの触れ合うことができる(筆者撮影)

しろとり動物園のメインは子どものトラやライオンとの触れ合いだが、

『トラの抱っこ会はじまります』

とインフォメーションが流れて、お母さんが「トラの赤ちゃん触りに行こう」って言っても「ヒヨコがいい!!」と言って、動こうとしない子どもも多いという。

命の大切さを子どもたちに伝えていきたい

「うちにも小学生の子どもがいます。職業柄ミーアキャットとかハリスホーク(モモアカノスリ)など特殊な動物を家に持ち帰ることがあります。子どもたちは興味を持って触るんですけど、まず間違いなくかまれます。ギャーギャー泣くんですが、

『よう考えてみいや。まったく知らないとこに連れてこられて、のぞかれて、ツンツンされたらこわいやろ?』

って言うと納得したのか、それからは毎日、

『大丈夫だよ~。こわくないよ~』

と言い続けてます。実際、家で自分の子どもが命の大事さを理解していくさまを見ると、この感覚が動物園に来ている子どもたちにも伝われば、発育の役に立てるんじゃないかと思います」

インターンシップ(就業体験)で学生が、しろとり動物園に働きにくることもある。まじめな学生に

「しろとり動物園の動物園としての意味はなんですか?」

と聞かれることもあった。

「来園した人が、『動物かわいい!! 楽しい!! うわああったかいし、すごいふわふわだ!!』って思ってくれたらそれでいいって答えます。けげんな顔をされたときは深く説明しますけど(笑)。でも本当にそれって大事なことだと思うんです」

「かわいい!」「あったかい」も大事なこと(筆者撮影)

松村さんが働き始めてからすでに13年が経過した。工事現場のような動物園は姿を変え、決して大きくはないが親しみの持てる動物園になった。お客さんの数も年々増加しているという。

「うちの繁忙期はゴールデンウィークですね。冬場はガラガラです。僕が入社したての頃は、すごくお客さんが来たという印象の日でも400~500人でした。現在では3000人くらいの数のお客さんがおみえになっています」

立地を考えると、かなり高い集客力である。

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