20代で借金2000万の男がTシャツに見た希望 少年時代の熱中に「稼ぐ力」の源泉があった

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ハードコアチョコレートの宗方雅也さん
これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむと古田雄介が神髄を紡ぐ連載の第42回。

ハードコアチョコレート(通称コアチョコ)はオリジナルプリントのTシャツなどを製作販売するアパレルメーカーである。

B級映画、プロレス、特撮作品、ホラー漫画、レトロゲームなど、一癖あるモチーフをメリハリの利いたシルクスクリーンで描く独特なデザインが人気だ。

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愛用者は幅広く、テレビやインターネット上でコアチョコのTシャツを着ている著名人を見掛けることも多い。

筆者も昭和の名俳優、川谷拓三が包丁を振り上げている大胆な図柄のTシャツを愛用している。

コアチョコの兄弟店として東中野で営業しているバーバレンタインも、ファンや近所の人たちが足を運ぶ人気店になっている。

そのバーバレンタインにて、コアチョコの社長であり唯一のデザイナーである宗方雅也さん(45歳)に話を聞いた。

ずっと親父がステップアップするのを見ていた

「生まれは東京都足立区ですけど、記憶があるのは墨田区の曳舟に引っ越してからですね。曳舟は今でこそスカイツリーができましたけど、当時は『浅草の横』ってだけで特に何もなかったです。田舎じゃないんだけど、田舎っぽい雰囲気でした」

宗方さんの父親は実業家で、事業を始めたり、潰してしまったり、を繰り返している人だった。段ボールの会社で一山当てて家を建てた頃に宗方さんは生まれたが、その後、会社は倒産してしまった。

「最初に記憶がある家は、風呂なしの汚いアパートでしたね。小学2年生で風呂ありのコーポへ引っ越して、その2年後には一軒家を買ってました。ずっと親父がステップアップするのを見てましたね」

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