ハードコアチョコレート(通称コアチョコ)はオリジナルプリントのTシャツなどを製作販売するアパレルメーカーである。
B級映画、プロレス、特撮作品、ホラー漫画、レトロゲームなど、一癖あるモチーフをメリハリの利いたシルクスクリーンで描く独特なデザインが人気だ。
愛用者は幅広く、テレビやインターネット上でコアチョコのTシャツを着ている著名人を見掛けることも多い。
筆者も昭和の名俳優、川谷拓三が包丁を振り上げている大胆な図柄のTシャツを愛用している。
コアチョコの兄弟店として東中野で営業しているバーバレンタインも、ファンや近所の人たちが足を運ぶ人気店になっている。
そのバーバレンタインにて、コアチョコの社長であり唯一のデザイナーである宗方雅也さん(45歳)に話を聞いた。
ずっと親父がステップアップするのを見ていた
「生まれは東京都足立区ですけど、記憶があるのは墨田区の曳舟に引っ越してからですね。曳舟は今でこそスカイツリーができましたけど、当時は『浅草の横』ってだけで特に何もなかったです。田舎じゃないんだけど、田舎っぽい雰囲気でした」
宗方さんの父親は実業家で、事業を始めたり、潰してしまったり、を繰り返している人だった。段ボールの会社で一山当てて家を建てた頃に宗方さんは生まれたが、その後、会社は倒産してしまった。
「最初に記憶がある家は、風呂なしの汚いアパートでしたね。小学2年生で風呂ありのコーポへ引っ越して、その2年後には一軒家を買ってました。ずっと親父がステップアップするのを見てましたね」
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