20代で借金2000万の男がTシャツに見た希望 少年時代の熱中に「稼ぐ力」の源泉があった

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子供の頃はほとんど勉強しなかったという。『成績が良い=えらい』という価値観は間違ってるな、と小学生の頃から思っていた。

「うちの親もですけど、周りにサラリーマンが親だという人が少なかったんですよ。大工だったり、八百屋だったり魚屋だったり。正直サラリーマンってダサいなって感じてました。勉強より大事なものがあるだろう、とも思っていました」

勉強は全然しなかったが、そのかわり全力で遊んだ。

友人や仲間は大事にしたい

小学生の頃はプロレスがはやっていたが、ただの技のかけあいだけでは飽き足らず、マッチメイクをした。

「みんな日程を発表して、シングルだ、タッグリーグだって本格的に試合してましたよ。『1組前で試合開催!!』『踊り場で開催!!』なんて校内のいろいろな場所で興行していました。段ボールでチャンピオンベルト作って、裏に『初代チャンピオン●●』なんて名前書いたりして。

当時から仲間を集めて周りを巻き込んで遊ぶのが好きだったんですよ」

野球のチームも作って練習や試合を強制したが、ある日クラスメイトが反旗をひるがえしほとんどの人が辞めてしまった。そして、翌日から無視されてしまった。

突如クラスの中で孤立してしまったが、そんな中でもついてきてくれた友達が4人いた。

「クラスのリーダー格だった人間が急にみんなに無視される立場になるのってつらいですよ。いたたまれない気持ちになりました。でも仲間が4人いたから落ち着きました。その一件で仲間の大事さを思い知りましたね。今でも、友人や仲間は大事にしたいと思っています」

漫画を描こうと思ったときもただ描くだけでなく、漫画雑誌を作った。みんなで描いた漫画を持ち寄って1冊の本にした。ここまではやったことがある人も多いと思うが、宗方さんは漫画雑誌だけでは飽き足らず写真週刊誌も作った。『週刊スキャンダル』というタイトルで、

「クラスでいちばんモテてる●●は誰々のことが好きらしい!!」

などうわさ話を似顔絵とともに記事にした。

高学年になってからは映画を片っ端から見た。ホラー映画、カンフー映画からはじまって、マニアックな日本映画や難解なフランス映画までとにかく見た。

漫画やゲームにもとにかくクラスでいちばん詳しくなろうと思っていた。

「数学の公式なんて1つも覚えなかったけど、レスラーの名前や野球選手の名前はめちゃくちゃ覚えましたね。そっちのほうが価値のあることだって思っていました。実際、そのとき好きだった物事や趣味が今のTシャツ製作に大いに生かされてます。子供の頃の貯金で食ってると言ってもいいかもしれません。当時から今まで、趣味はほとんど変わっていないんですよ」

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