「働き方改革」「生産性向上」と言いながら、そもそもやらなくていいこと、やるべきではないことをやっていませんか? 自分や組織の中での「当たり前」を見直すことが、結果、働き方改革につながります。
では、その「当たり前」に気づくには?『「残業だらけ職場」の劇的改善術』の著書もある清水久三子氏が語ります。
仕事は放っておくと「増殖」する
「仕事を減らしたいけど、どうしたらいいかわからない」--。私はさまざまな企業で講演や研修の機会をいただきますが、実に多くの方がこうおっしゃいます。
働き方改革が始まってから1年以上経ちますが、劇的に楽になったという成果を聞くことはまれです。なぜか――。それは多くの働き方改革が、仕事の効率を上げることで何とかしようとしているからです。
大前提として、仕事は放っておくと増えていくことを意識すべきです。企業は成長するため、売り上げや利益を上げるために、新たな価値を生み出したり、創意工夫の活動をします。さらにコンプライアンス対策、ガバナンス対策、セキュリティ対策……など、社会からの要請に応える仕事、管理の仕事も増える一方です。つまり「普通にしているだけで、仕事は増え続ける」のです。
そこを意識すると、仕事の処理スピードをあげる効率化では、焼け石に水であることがわかるようになります。まずやるべきは、意図的に「仕事の総量をコントロールする(減らす)こと」なのです。
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