「日本ボクシング連盟」の腐り方はヤバすぎる 山根会長と取り巻き理事は即刻総退陣すべき

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日大の田中英壽理事長が、あれだけの大きな事件があった後でも一度も公に語ることをせず、その座に居座り続けられる前例があるだけに、この村田選手の言葉に代表される結果(=辞任)こそ、今一番求められていることだと思われます。

スポーツの魅力はいろいろあると思いますが、過酷な鍛錬にも耐えて技術の向上を目指す事が出来るのも、「ルールが絶対的に公正であること」が前提としてあると思います。ルールが公正だからこそ、敗者も潔くその結果を受け入れる事ができるのです。

近年、スポーツ観戦者も増えていますが、それも絶対的に公正なルールの下で競われているからこそ観戦を楽しみ、応援し、僅差による勝者にも敗者にも感動し、惜しみなく称賛を送る事が出来ているのです。このルールが公正でないなら、文字通りの自殺行為です。

メディアで取り上げられている「奈良判定」に、唖然としました。山根明会長出身の奈良県の選手に勝つには「倒す」しかないという評判の中で、2016年のいわて国体では、奈良県の選手を2度もダウンさせた岩手県の選手が負けたのでした。

素人目にも、試合結果まで操作されたと言われても仕方がない判定でした。この時の岩手県の選手は応援してくれている親たちに「ごめん」と謝り、選手生活を辞めたそうです。

利権とは無縁のスポーツのはずなのに…

私はボクシングと言えば、モハメド・アリに代表されるハングリー精神を、アマチュアスポーツと言えばもっとも利権とは無縁のスポーツの世界を連想してきました。それだけにこのアマチュアのボクシング界で、しかもこの成熟した先進国日本で、これほどのルール違反が横行してきたことに、言葉を失っています。

その理由がどうも、山根会長の奈良県愛というよりは、周囲に恐怖を植え付けて自分の権力を示し続けることで、自分の私腹を肥やそうとしたセコイ点にあると思われることです。

自分の指示に従わない審判を脅迫したり、大会途中で帰らせたりした事もあったようです(毎日新聞、8月2日朝刊)。これでは、ルールなんて初めからなかった試合も多数あったといって過言ではありません。これがこのスポーツの存亡の危機でなくて、何でしょうか。

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