医学部の面接試験は「志望動機」で落とされる

合格するためには「強い志」が必要だ

難関の医学部に合格するためには、「心・技・体」がすべて必要だ。写真は東京大学医学部(写真:route134 / PIXTA)
東京医科大学の”不正試験”を巡って医学部医学科の受験を巡る評判は大きく揺れているものの、その社会的使命が重大であることに変わりはない。
夏休みは、進路を定めなければならない重要な時期。医学部に進むべきかどうか、まだ悩んでいる高校生と親御さんを対象に「医学部受験のスペシャリスト」である代々木ゼミナールの加藤広行さんがその心得を解説する。初回のテーマは「強い志」(次回は8月15日配信予定)。

物事を成就させるために必要なことは何か? 一言で表現するならば、やはり「心・技・体をそろえる」ということに尽きるだろう。医師を志望し、難関の医学部に合格するためにも、「心・技・体」は例外なく必要だ。

連載一覧はこちら(今回が初回です)

世の中には星の数ほどの職業が存在する。その一つひとつが価値のあるもので、社会への貢献度などに優劣をつけることに意味はない。ただし、医師という職業には「ある特性」が間違いなく存在する。突き詰めて表現するならば、「人の命を預かる職業」ということだ。

「医師は人の命を救えるから」だけでは失敗する

医学部は現在、面接試験が必須の大学がほとんどだ(筑波大学の一般入試は2019年度入試より「適性試験」で代用。九州大学の一般入試は出願時の「志願理由書」で代用)。

仮に筆記試験の点数が抜群に良くても、面接次第で不合格になる可能性は十分ある。当然、面接官は医学部で教鞭をとる医師たちだ。彼らを説得できるだけの理由を述べられるかどうか。ここが合格の分水嶺の1つともいえ、志望理由をきちんと持っておくことが重要である。

「人の命や健康を守る」ことは、たとえば政治家が「行政・政治」という側面からも実現できる。実際、ある大学の面接試験においては、次のような質問がされている。

「なぜ医師になりたいの?とは聞かない。政治家ではなく、なぜ、あえて医師なのか」

「人の命や健康を守る」仕事に就きたいと思っても、「なぜ医師なのか」答えられないと合格できる見込みはグッと下がる。では、このような質問に対しては、どのように回答すべきであろうか。

まずは不合格となった失敗例を見ておこう。

「医師は人の命を救えるからです」

これは事前に用意した内容しか答えられていない典型的な失敗例である。では、どう答えるべきだったのか。

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