日本人の英語力が一向に上達しない根本原因

「英語を勉強」ではなく、「英語で勉強」せよ

グローバル時代に通用する英語力を養うには、従来と方法を変える必要がある(写真:Melpomenem/iStock)  
日本人の英語力が向上しない原因は、端的にいって学習と実践の思考プロセスに隔たりがあるからだという。この課題を克服する方法として、英語で別の教科を学ぶ教育がある。英語教育に詳しい上智大学の池田真教授が2回にわたって解説する。前編のテーマは「グローバル時代の英語教育」。

海外で生活を送った子どもは、なぜ英語ができるようになるのか。英語圏に住むからだろうか? そうではない。学校で英語を使って学ぶからである。

筆者はロンドンに2度住み、子どもを現地の小学校と中学校に通わせた。小学校は英国国教会系の公立校で1~2年生を過ごした。職業柄、日本人の子どもがどのように英語を習得するのかに興味があったので、ことあるごとに観察していた。

それでわかったのは、各教科の授業を通して英語に触れている時間が圧倒的に長く、言葉の種類が多様で密度も高いのに対して、休み時間や遊びは量的にも質的にも劣ることであった。

英語で授業を受ければ英語力が身につく

ある時、子どものクラスメートの自宅で行われるバースデーパーティに呼ばれた。子ども同士の遊びでどのような英語のやり取りが交わされるのかを見たくて、喜び勇んで送り迎えを買って出た。が、家に入って驚いた。全員がゲーム機持参で、一言も発せず黙々とゲームに熱中するのみだったのである。

ひるがえって、授業では違った。感情を込めた絵本の読み聞かせがあり、それに対する先生と子どもたちの対話あり、宿題として読書の課題あった。言語的に実に豊かなのである。

同じことは、国内のインターナショナルスクールや国際バカロレア校の授業にも当てはまる。卒業生たちには、個人差はあるものの、一定の英語力が身につく。

ただ、ここで言いたいのは、英語力のことだけではない。

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