教育困難校の「英語の授業」で見た悲惨な現実 アルファベットも書けない生徒が大量に存在
先天的な学習障害の疑いもある
「教育困難校」には、アルファベットをまともに書けない生徒が相当数存在する。特に、bとd、mとn、qとgなど、似た文字を書き分けられない生徒が多い。また、高校生になっているのに、曜日の英単語すら覚えていない。中でも若干区別が難しい火曜(Tuesday)、水曜(Wednesday)、木曜(Thursday)がわからない生徒は、ざらにいる。
これらの生徒は、勉強を怠けてきたという理由ではなく、先天的な学習障害を持ちながら、高校生になるまで気づかれず、何も訓練を受けてこなかったからできない者が、ほとんどのようだ。さらに、英語の語句と語句の間のスペースがまったく意識できず、アルファベットの文字列をどこで区切るのかが理解できない生徒もいる。これも視覚障害や学習障害に起因する混乱であろうと考えられる。
もっと小さい頃に、学習面での子どもの困りごとに保護者や周囲が気づき、専門機関で障害の有無を確認し、治療や訓練を受ける等すれば、高校までにそれなりの能力向上が期待できたはずだ。気の毒に思いながらも、半ばあきらめの境地で、教師はまったく英語を理解できていない生徒の指導にあたっているのが現状である。
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