「幹部候補」育成に失敗する企業の3つの特徴 中堅の「サプライズ退職」には理由がある
「誰よりも仕事ができて将来を期待されていた社員が、ある日突然会社を辞めてしまう」
あなたが勤めている会社で、このようなことは起こっていないだろうか。実は今、ミドル人材の流出に悩む大手企業が増えている。それも、優秀な人ほどさっさと転職していくのだ。
最近では、優秀な社員に向けたキャリアステップとして「次世代リーダー」という枠を設け、社内選抜者に特別な成長機会を提供することも盛んになっている。大手各社の経営コンサルティング・人材育成を手掛ける筆者も、そのような相談を数多く受ける。
しかし、やり方につまずく企業や、結果が出ないと悩んでいる企業が多いのもまた事実。
そこで今回は、「次世代リーダー育成」の典型的な失敗例3つを紹介しよう。
①成果を出している人が適任とは限らない
まずは、育て方以前に育成対象を間違えている場合が多いということ。つまり「人選」につまずいているパターンだ。成果を出しているという理由だけで次世代リーダーに選抜してしまう。その人の実績はもちろんすばらしいが、それはあくまでも"今"の事業環境で決められたパフォーマンスを発揮できるという証でしかない。
企業が"次世代"リーダーを求めているのは、未来を創るためだ。各社を取り巻く環境は劇的に変わってきており、過去の成功体験の延長だけでは存続できない時代。だからこそ、まったく新しい発想で事業を切り拓いていける存在を求めているはずだ。
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